第213回 漫友会 「文楽鑑賞教室」国立劇場小ホール

実施日 令和3年12月10日 12:00~16:30
集 合 東京メトロ半蔵門線 半蔵門駅改札口 12:00
参加者
(敬称略)
大島耕而夫妻(千葉)、五島周太朗夫妻(鎌ヶ谷)、吉野博(水戸)、小石川功(筑西)
新保知博(守谷)、小森孝敏(龍ヶ崎)、上田進(柏)、山下晃生(牛久)、中嶋繁(野田)、戸谷輝夫(取手/幹事)以上(12名)
行  程 半蔵門駅~(徒歩)~伝統芸能情報館【ビデオ鑑賞】~昼食会場【十八番】~国立劇場小劇場
内 容 今回は寒さも考慮して、大半を館内で過ごせるプランとしてみました。 我が国の伝統芸能のなかでも、他国にない特徴的なものとして「文楽」が江戸時代から綿々と続いていることはご存じでしょうが、このたび国立劇場にて「文楽鑑賞教室」が開催されることになり、「文楽のいろは」の舞台解説と、安政時代に初演された名作 お染・久松の物語「新版歌祭文/野崎村の段」の鑑賞がセットになった公演となりました。

  • 伝統芸能情報館にて「伝統芸能歌舞伎の紹介展示・ビデオ鑑賞」
  • 国立劇場2F食堂「十八番」にて昼食会
  • 国立劇場1F小劇場にて
    浄瑠璃と三味線の解説を、太夫と三味線弾きより解説
    人形浄瑠璃 新版歌祭文「野崎村の段」 鑑賞
報 告  
浄瑠璃と三味線の解説
  イクを使わずに劇場内に響き渡る圧倒的な声量で、1人で登場人物を何役も語り分ける技量は素晴らしいものでした。江戸時代に大坂で誕生した語りの音楽が浄瑠璃で、義太夫節とも言われるそうです。人物の感情や、その折の情景を表現するのが太夫(たゆう)の役目で、文楽にとって大切なものと実感させられました。
また文楽の三味線は「太棹三味線」と言い、長唄などで使われる「細棹」より棹も糸も太く、低く大きな音がでますが、太夫の語りの単なる伴奏ではなく、人物の感情やその折の情景を観客に伝えながら、太夫の語りをリードしていく役割を持っています。
人形浄瑠璃 新版歌祭文「野崎村の段」鑑賞
 世界中に人形劇なるものは沢山あります。マリオネットのように紐でぶら下げて操るもの、下から棒で支えて動かすもの、影絵のように登場人物の切り抜きを投影するもの等々があります。一方文楽人形は、その人形の大きさが120cmから150cmと大きく、衣装や小道具を持たせると10kg近くにもなるそうです。文楽では一体の人形を3人で体の部分を分担して操るのですが、これによって人間(人形)の情感を、体の細やかな動きで表する技が生まれてくるのが魅力と言えましょう。特にお染とお光とが、久松をはさんで恋のさや当てをする仕草は、人形とは思えない風情を醸し出していましたし、お染が久松にしなだれかかる口説きの場なども、人形とは思えないほど真に迫っていて感動ものでした。
参加者の感想文紹介
  • 本年最終となる例会を、国立劇場の「文楽」を見て、純粋な日本文化の香りを味わった。(国立劇場はH30/7歌舞伎以来2度目)人形芝居ながら、義太夫節(ぎだいゆうぶし)に乗って、大夫の語りで物語を楽しむ格調高いもので、一流舞台で初めて見る生の芸でした。(山下氏)
  • 「社会人のための文楽鑑賞教室」として、舞台や太夫などについて事前解説を受けた後、有名なお染・久松を主人公とする「新版歌祭文/野崎村の段」を鑑賞しました。テレビで見ると舞台の奥行きが分かりませんが、思った以上に立体的でした。また前列11列で鑑賞できたため、太夫の熱演が伝わってきて、すっかりストーリーに引き込まれました。(小森氏)
行事企画:戸谷  写真提供:山下・小森・戸谷

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国立劇場入場前に12名参加全員の集合写真

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