若い女性に多いと思われている貧血ですが、実は高齢者にも多いのをご存知でしょうか。貧血はゆっくり進むことが多い為、体が貧血の状態になれてしまい、普段の生活では動悸や息切れなどの症状を自覚しにくい場合があるそうです。
<貧血とは「体内が酸欠」の状態>赤血球に含まれるヘモグロビン(酸素を運ぶ役割のある鉄を含むたんぱく質)が少なくなり、全身の組織に必要な酸素を十分に運べなくなった状態が貧血。
高齢者では次のような理由でさらに気づきにくくなるとのことです。
理由①年齢による変化だと勘違いする。
貧血で疲れやすくなったり、集中力や記憶力が低下しても、年齢による変化だと思い込んでしまう。
理由➁活発に動く機会が少ない。
貧血の自覚症状は「走ったり速足で歩く」「坂道や階段を上る」など、より多くの酸素が必要になった時に感じやすい。高齢になると活発に体を動かす機会が少なくなるので、気付きにくい。
<鉄欠乏性貧血>
貧血の中で最も多いのが鉄欠乏性貧血です。食事からとる鉄が、必要な鉄の量に対して少ないことなどにより起こる。
<「鉄欠乏性貧血」を予防する食生活>
欠食や無理なダイエットを避け、3食バランスよく、規則正しく。その上で鉄の多い食品を意識してとりましょう。
ヘム鉄の特徴 ●吸収率は、非ヘム鉄よりヘム鉄の方が高い。 ●レバーは鉄の多い食品として有名だが、とりすぎはビタミンAの過剰摂取になる可能性がある。妊婦は母子ともに影響が出る場合があるので、特に要注意。 |
非ヘム鉄の特徴 ●非ヘム鉄は体内で鉄が不足している時は吸収率が高くなり、足りている時は吸収率が低くなる。このため、とりすぎに繋がりやすい。 ●非ヘム鉄はビタミンCや有機酸、たんぱく質と一緒に取ることで吸収率が高くなる。 |
鉄の多い食品の食べ方に注意 ●よく噛んでゆっくり食べることで、鉄の吸収が良くなる。 ●特定の食品ばかりではなく、様々な食品からとると、他の栄養素のバランスも良くなり健康的に。 |
非ヘム鉄の吸収を高める栄養素 ビタミンC→柑橘類、野菜など クエン酸などの有機酸→柑橘類、プルーン、野菜など タンパク質→大豆・大豆製品 ●タンパク質は赤血球の材料でもある。低栄養(やせ)の人、激しい運動をする人は多めにとるのが望ましい。 |
参考資料 いつもあなたのそばにミキプルーン2025年3月号より
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