第196回 漫友会 龍ヶ崎でブラコモリ

実施日 : 7月10日(金)10:50~19;:00
参加者 : 山下晃生(牛久)、吉野 博(水戸)、中嶋 繁(野田)、新保知博(守谷)、上田 進(柏)、(敬称略)大島耕而(千葉)、森本敬次(柏)、石和利彦(龍ケ崎)、小森孝敏(幹事/龍ケ崎) 以上9名テーマ : 漫友会の原点である地元紹介として、史跡を散策しながら何故「龍ケ崎」なのかを尋ねます。                      散策に先立ち、まず龍ケ崎の支配者の歴史に触れました。
①935年  東条氏(平繁盛の子孫)
②1182年 下河辺政義(藤原秀郷の子孫)
③1440年 土岐氏(源頼光の子孫:美濃源氏)
④1590年 芦名盛重(源頼義の子孫:常陸源氏)
⑤1600年 徳川家康(新田氏の子孫:清和源氏?)
⑥1606年 伊達政宗(藤原山蔭の子孫)
次に、名前の由来について次の5説を紹介し、「説3」と「説5」を散策ポイントとしました。
説1 古代の龍ケ崎は葦原で、竜巻がしばしば発生した。川の水を巻き上げて天に届く様子が龍の昇天を
思わせ「龍が立つ崎」となった。
説2 日照りに苦しむ農民の雨乞いに応えた龍が、その後 体が3つに裂けて天から降ってきた。この龍の落ちた場所のすぐ先にある場所だから。
説3 現在の龍ケ崎二高 或いは一高 が建つ台地が、独立してそそり立ち、北側の稲敷台地に続いている形が龍を思わせるから。
説4 下河辺政義の子孫である龍崎氏が、龍ケ崎一高の建つ台地に居を構えたので、この領主の名前から龍ケ崎となった。(龍ケ崎を領したので龍崎と称したとの説も有る。)
説5 源頼政の首桶を持ち帰った下河辺清恒が祀ったのが、龍ケ崎の頼政神社。同じ謂れが古河の竜崎(立崎)の頼政神社にあり、龍ケ崎の下河辺氏は古河の下河辺氏の子孫であるのでこの竜崎に龍ケ崎の地名が由来する。
行 程 : 安楽寺~コミュニティバスで龍ケ崎市役所前~昼食~頼政神社~大統寺~龍泉寺~龍ケ崎二高
~般若院~愛宕神社~コミュニティバスで龍ケ崎市駅前~豊丸水産(懇親会)・解散
内 容 : 九州や東海で記録的豪雨が報道される中、心配した雨もほとんど降ることが無く、曇天は散策には好都合でした。
龍ケ崎市駅からおよそ15分で、安楽寺の境内にある「平国香」の墓とされる供養塔に来ました。石碑には、平将門の伯父で将門の敵側となり戦死したなど謂れが記され熱心に見入っていました。100m程先の「道標」も尋ね、殆ど平仮名の文字を皆であれこれと解読を楽しみました。ここからコミュニティバスで、市の中心地入口となる市役所に向かい、各自で昼食をとりました。午後の最初が、「説5」に因む「頼政神社」です。徒歩で5分ほど。立派な建物を想像したのですが、細い路地の脇道の奥に小さな祠のような石碑だけ。これには、皆さん唖然。よほど注意をして探さないと見落としてしまいます。次は徒歩10分ほどで、「大統寺」へ。土岐胤倫公の墓と伝わる宝筐院塔が有ります。かなり風化して、一部は崩れ落ちていました。ここには、石碑や説明板も無く、詳しい内容はわかりません。さらに徒歩15分で、「龍泉寺」通称「龍ケ崎観音」に来ました。土岐胤倫公の室の難産に際し、聖観世音菩薩を迎えたという。ちょうどこの日7月10日は、四万六千日の功徳の有る日に当たり、願いを込めてお参りしました。お賓頭盧様も有り、体の悪い処と同じ場所を撫でて快癒祈願も。そろそろ疲れ始めた頃、徒歩15分で 「説3」に因む「龍ケ崎二高」へ。小高い丘の上に有り長い石段を見て、一人が下で待機することになった。敷地一帯が龍ケ崎城の跡地で、グランドのネットの外側に土塁と堀の跡が見られた。夏草や樹木に覆われて、眼下の景色を見ることができず、龍を思わせる地形を確認できなかった。帰り道はゆっくりと坂道を降りて、10分で「般若院」に到着。伊達家代々の位牌所の御朱印として、3石を賜ったというが、それよりも皆様の関心は樹齢500年といわれる枝垂桜に。満開の桜を想像しながら、大木に見入っていました。もう一息と、20分かけて「愛宕神社」へ。ここも急な石段ですが、今度は全員で登りました。伊達政宗の子 忠宗の建立。碑文に有る左甚五郎の作という彫刻を、覗き込んで見ました。10分で龍ケ崎市役所前に戻ったところで、5名が龍ケ崎鉄道で帰路へ。ここまで、約20,000歩も歩いたことになり、かなり皆様も疲労している様子。予定では、ここからのコミュニティバスで龍ケ崎市駅に向かう途中、「道標」を尋ねることにしていたが、当然のように割愛しました。駅舎の脇に有る豊丸水産で 16:50から打ち上げの懇親会。金曜日とは言え、時間も早く客は私たち4名のみでした。18時を過ぎてから、チラホラと増えてきたものの、気の毒な程店はガラガラでした。地元の紹介は、改めて歴史や地理を見直すことになり、自分にとっても有意義でした。
文章:小森孝敏

写真・コメント:上田 進、山下晃生

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