出雲国風土記に曰く『宍道(ししじ)の郷 郡家の正西三七里なり。天の下造らしし大神の命の追ひ給ひし猪の像、南の山に二つあり。・・(中略)・・其の形、石と為りて猪・犬に異なることなし。今に至るまで猶あり。故、宍道(ししじ)といふ』
大国主命が犬を連れて猪狩りをした。二匹の猪(しし)が逃げた猪(しし)の道、すなわち猪道(ししじ)が宍道(ししじ)となりやがて読み方が宍道(しんじ)になった。これが宍道の地名の由来である。
この猪二匹と犬が石になった。その石が存在するのが来待にある「石宮神社」。
しかしこれには、宍道の「夫婦岩」が猪石であるとの説もあり、結論は出ていない。
「石宮神社」説は、上記の出雲国風土記の中略部分に書いてある二つの猪石とご神体となっている犬石の大きさがぴったりという。 ※(猪石の)一つは長さ二丈七尺、高さ一丈、周り五丈七尺なり。・・・・
また、出雲国風土記に出てくる「宍道の社」も「石宮神社」を含め候補地は複数あるという。
いずれにしても共通しているのは猪の通った道というのが「宍道」の地名の由来のようだ。
「石宮神社」は平地にあり鳥居まで車で行ける。古代からの巨石信仰の一つである神社。大国主命になった気分で、猪石と犬石を眺めてみてはいかが。
(情報 和田森洋)
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