旭川河口のケレップ水制の紹介
旭川河口に干潮時のみ姿を現す奇妙な堰が点在しています。ケレップ水制と呼ばれる自然の力で水深を確保する奇策の構築物です。
山陽鉄道(山陽本線)が開通するまで、輸送手段は海運が中心で、岡山への輸送は旭川を遡り京橋(県庁の南)の船着き場まで、人や物資を運搬していましたが、川底が浅い上、上流からの土砂の流入により大型船の往来ができなくなる場合があることが難点でした。
昭和10~14年にかけてケレップ水制というものが作られました。
ケレップ水制とはムルデルというオランダ人が伝えた工法で、河岸から川の中心に向かって30~50mくらい、T字型に石を積み、見かけの川幅を狭くすることにより、水流スピードを上げて土砂の沈殿、堆積を防ぎ、自然の力で航路を確保するという工法だそうです。旭川には19基作られたそうですが、現在でも残っており、旭川大橋から岡南大橋にかけての左岸に数基その姿を見ることができます。
この工法は全国的に見ても珍しいそうで岡山県の近代化遺産に指定されています。
またこの堰は、シジミや稚魚の生息に最適であり河川環境の確保にも役立っています。
場所
旭川河口の桜橋から岡南大橋にかけて(左岸に多いが右岸にもあります)
干潮時に現れる堰
満潮時には姿が見えません
(岡南大橋から撮影しています。)
干潮になるといくつかの堰が姿を現します
旭川大橋から岡南大橋までの間のの左岸に8基の堰があります。右岸にもいくつかあります。
ちょっと信じられないかもしれませんが、この石積で土砂の堆積を防ぎ、航路を確保できるのですかね?
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