■ホームページ担当の鷲見です、お待たせしました。
この記事は前回掲載した「山本さんが選んだ実戦城郭ベスト21位~30位」に続き、31位から40位を掲載します。
★ 山本さんが選んだ実戦城郭ベスト31位~40位 ★
- 31.黒井城
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兵庫県丹波市 城主:赤松貞範
国史跡、続日本100名城、山城100名城
■中世末期、奥丹波の盟主、赤井氏が標高356mに約250年間存続した山城。織田信長の丹波攻略で明智光秀1万の攻撃を受け落城。 山上の曲輪群は本丸をはじめ堅固な石垣で囲まれ三方の山稜上に砦群を配して全山を要塞化。麓からもその石垣が望め、また山頂では360度の絶景が広がり感動する。
- 32.箕輪城
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群馬県高崎市 城主:長野業政
国史跡、日本100名城
■約500年前に長野業尚が築いた広大な平山城で以降、長野氏4代の拠点となった。1566年西上野侵攻を目指す武田信玄に攻められ頼みの上杉謙信の援軍を待たずして落城、城主業盛は自刃。のちここは武田氏の上野経営の拠点となる。ボランティアガイドの方の親切な案内がありがたく印象深い。
- 33.高城 たかじょう 城
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宮崎県木城町 城主:山田有信
■2つの川に挟まれた標高60mの台地の縁辺に位置し北、東、南は絶壁で難攻不落の要害。①伊東氏:島津氏、②島津氏:大友氏、③島津氏:豊臣氏との攻防あり②が「耳川の戦い」で有名。「高城の島津側守備隊1500が数で勝る大友氏の攻め3万に耐えしのいだ」とあるが現場に立つと実感できる。
- 34.九戸城
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岩手県二戸市 城主:九戸政実 くのへまさざね
日本100名城、続日本百名城、山城100名城
■三方を河川に囲まれた天然の要害。秀吉の裁きに納得できず約5千人が一揆勃発。鎮圧軍約6万の兵で城を包囲、助命約束で開城。しかし約束は反故にされ政実はじめ城内にいた者は皆殺しに。戦国期、秀吉に反発した最後の乱。現在城跡は管理が十分だが力を持つ側の傲慢さがにじみ出て後味が悪い。
- 35.安芸城
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高知県安芸市 城主:安芸国虎
■国虎は土佐七雄の一人。 西部に隣接する長宗我部元親との対立が激化して、国虎は妻の兄である一条兼定と結び長宗我部氏討伐合戦を起こすも逆に7千で安芸城を攻められ自決落城。菩提寺の浄貞寺には国虎墓と敵側からの招きを断り殉死の家臣(2名)が並び実にすがすがしさを感じる。
- 36.長篠城
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愛知県新城市 城主:奥平貞昌
国史跡、日本100名城
■武田軍vs織田徳川軍の「設楽原の戦い」の前哨戦の舞台。2つの川の合流点に突き出した断崖絶壁に守られた天然の要塞。父・信玄の跡を継いだ勝頼が1万5千の兵で五百の手勢で守る城を包囲「長篠の戦い」が始まった。武田家衰退の始まりでもありこの後気運回復なく7年後滅亡。親子の力量差を大きく感じる。
- 37.岩屋城
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福岡県太宰府市 城主:高橋紹運
■立花城と共に大友家の筑前支配の拠点。島津氏が総勢2万の大軍で攻め寄せた。紹運は七百余名と共に篭城、2週間壮絶な戦いの末に、高橋紹運以下城兵ことごとく討死し落城。本丸の南西下に高橋紹運と勇士の墓あり。本丸は想像より狭いが眺望はよく絶景。
- 38.千早城
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大阪府千早赤阪村 城主:楠木正成
国史跡、日本100名城、山城100名城
■交通、軍事の要衝で楠木氏の詰城。四方の殆どを深い谷に囲まれ背後のみが金剛山頂に連絡する要害の地。幕府軍(10万)を引付け正成(千人足らず)が奇策を用いた攻城戦の舞台。鎌倉幕府が滅亡するのは千早城の戦いが終了した12日後のこと。谷を埋め尽くした幕府軍に動じずの采配が光る。
- 39.高遠城
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長野県伊那市 城主:仁科盛信
国史跡、日本100名城
■ここは諏訪氏一門から奪った信濃への武田氏進出拠点。信長の嫡男・信忠率いる5万の大軍が包囲、城の守備兵は3千、盛信は信忠の降伏勧告を退けて徹底抗戦玉砕。武田氏の衰退が一層進むことになった。今では全国でも有数の桜(タカトオコヒガンザクラ)の名所だが桜を見てもどこか物悲しさを感じてしまう。
- 40.鳥取城
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鳥取県鳥取市 城主:吉川経家
国史跡、日本100名城、山城100名城
■秀吉2万の大軍で4か月の兵糧攻めで城内3400の兵・農民に瞬く間に兵糧は尽き飢餓に陥った。餓死者続出で人肉を食らう者まで現れたる。城主の経家はこの凄惨たる状況に自決と引き換えに開城。山上からは市街地・鳥取砂丘・日本海まで一望の絶景。惨い戦の過去を忘れさせる。
(注)城の日付け付き写真はホームページ担当鷲見の所有する画像です。
ご閲読ありがとうございました。
次回「山本さんが選んだ実戦城郭ベスト41位から50位」は7月末頃に掲載させていただきます。
前回掲載の21位~30位の記事はこちら↓からご覧下さい。
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