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趣味の地形図 ~支部長随想 2022.12.1 ~
趣味の地形図 ~支部長随想 2022.12.1 ~
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子供の頃から地図が好きだった。家から学校までの略図を書いたり、鉄道の路線図を書いたりして遊んでいた。しぜんと地理が得意分野となった。
国土地理院が地形図を発行していて、それが地図の基本となっていることがわかった。当時は、5万分の1の地形図が日本全国をカバーしていたが白黒で、測量が追いつかず、かなり古いバージョンを販売していた。
高校生になって、「地歴部」という日本のあちこちを巡検するクラブがあったが、大学受験の重圧もあり、参加は見送った。地理は好きであったが、これで大学入学試験を受けると不利になるので、日本史で受けることにした。
希望の大学に無事に入学できて、晴れて好きなことができた。「地理同好会」というクラブがあり、早速入会した。所属は工学部であったが、文学部や教養部には地理学教室があり、研究室に自由に顔を出していた。当然ながら、ここに来ると地理学の最新情報や新しい地形図に接することができた。
地形図の専売店も大学の近くにあったので、自分でも地形図をせっせと買い集めていた。それらは今でも大事にとってあるので、50年前の地図として貴重な資料となっている。
教養部の2年間は、ろくに授業に出ずにクラブにのめり込んでいたので、もう少しのところで留年する瀬戸際であった(実際は無事進学した)。クラブのメンバーとともに日本全国を地形図を片手に歩き回った。ただ、山岳地帯は避けて、低い山や平野、街が中心であった。おかげで、地形図の読み方は大変うまくなった。地形図には時々間違いがあることにも気がついた。
今でも、「歩こう会」には、2万5千分の1の地形図を必ず持参している。最近、便利に思うのは、紙の地図を買わなくても、国土地理院のHPから好きな場所をダウンロードして印刷できることである。
これは最新の自宅周辺の2万5千分の1の地形図である。中登美ヶ丘6丁目の大部分が空白になっているが、これはミスで実際は住宅地になっている。我が家はこの一角にある。
近鉄けいはんな線の終点、「学研奈良登美ヶ丘駅」の南西にある大きな建物は、「イオンモール登美ヶ丘」であるが、2万5千分の1の地形図では、このような建物名の記載はない。
パナソニックの門真地区の地形図である。さすがにこれだけ大きな工場になると、固有名詞の記載がされている。大きな建物でも名称の記載がないのが通常であるが、その点は市販の地図の方が便利だと言える。
最近はグーグルの地図を使う人が多いが、これはGPSと連動したアプリが便利に使えるからで、自分の位置を知るのには都合が良い。ただ地形図でもGPSと連動したアプリ「国土マップR」はある。
このように、2万5千分の1の地図があれば、どこでも間違いなく歩ける。地形図に含まれている情報は非常に多いが、うまく読めなければ活かすことができない。そのあたりに地形図を趣味にしている醍醐味があると思っている。
(2022. 12. 1 安本 吉雄)
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