2021年11月29日(月)ラボール京都にて、福山聖子様に「近江の魅力を描いて」と題して、ご講演をしていただきました。今回で60回目の節目を迎えますが、新型コロナウイルス禍の影響で4回中止・延期になりましたので、今回で会発足以来10年8か月経過したことになります。福山様にはコロナの影響(緊急事態宣言)を受け2度も開催が中止となり、まさに三度目の正直の講演会開催になりまました。因みに現在の会員数は45名です。
福山聖子さん(親しくこう呼ばせて貰います)は、自ら「絵かき」と名乗られておりますが、ご経歴は京都生まれで、幼い頃に大津に移られ現在もお住まいになっておられます。嵯峨美術短期大学・洋画科を卒業され、1992年より朝日新聞滋賀版に、滋賀の風景の絵と文を掲載され現在も連載中です。他には、小川珈琲カタログ「珈琲物語」に京都の絵と文を2020年まで連載されていました。年に数回絵画展を開催されたり、地元のイベントに毎年参加されたり、画文集も2冊(「夕げの匂い オレンジ色の空」、「水のしらべ 琵琶湖のうた」)出しておられます。更には、栗東市と草津市の景観審議委員も務めておられます。ご参考までに、彼女の好きな画家は「佐伯祐三」だそうです。
講演では、ご自身が描かれた近江の風景のスケッチを、51枚の映像に撮って見せていただきました。今までに描き溜めて来られたスケッチは約1100枚にもなるそうです。それぞれのスケッチの画像に対して、場所、選定理由、由来、そこでの出会い等説明されましたが、その場所やスケッチに寄せられる福山さんの心情(優しい眼差し)が同時に熱く伝わってきました。スケッチの手法は主に「墨」を使われ、その濃淡でリアリティのある風景を描かれています。写生場所は、よく知られた場所もありますが、滋賀の住民でないと、また近江をこよなく愛する人でないと見つけ出せないところも沢山出て来ました。一々場所を挙げるときりがないので、朝日新聞を購読されている方は、インターネットの無料登録で滋賀版の毎水曜日の掲載を是非ご覧ください。もしくは画文集で見て下さい。滋賀(近江)は京都の隣で身近に行ける距離にあります。これをきっかけにして、近江の各エリアに足を延ばして、春夏秋冬の近江の風景や「日本遺産」、「水と暮らし・祈り・食の文化」を実体験して下さい。福山さんの講演の狙いもここにあるのではないかと推察します。京都で展覧会を開催される時はご案内をいただき、実際のスケッチを是非拝見したいものです。
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福山様のスケッチ
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