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健康づくり フレイル予防

フレイルの3つの要素
東京大学高齢社会総合研究機構の研究では、フレイルは3つの要素で構成されていることが明らかにされています。
① 動作が遅くなる、転倒しやすくなるなどの「身体的要素」
② 認知症やうつなどの「精神的要素」
③ さらに孤独や閉じこもり、経済的な困窮などの「社会的要素」
そしてフレイル状態への移行に大きな影響を与えるのが筋力の衰弱です。筋力が衰えた状態のサルコペニアや運動器が障害をきたした状態「ロコモティブ・シンドローム」を経て、その後、生活機能全般が衰弱するフレイルとなります。そこからさらに要介護状態に至るというのが衰弱する高齢者の典型例と言われています。
「サルコペニア→フレイル→要介護状態」という状態にならないために、
最初の段階であるサルコペニアになることを防ぐこと、あるいはその状態を改善することが大切なのです。

フレイルになるとどうなるか
フレイル状態になると、身体能力の低下が顕著にあらわれ、死亡率が上昇します。
 健康な人であれば数日で治るような風邪も、フレイル状態ではなかなか治りません。そのまま風邪をこじらせて肺炎を発症する、体が思うように動かずベッドから転落して骨折するなど、状況をより悪化させるケースが起こることも多いのです。
ただでさえフレイルとなって活動量が落ちている中で、大病や骨折になると、心身状態の改善・回復を目指すことができなくなり、そのまま寝たきり状態になる可能性もあります。また、入院したときに、生活環境の変化に対応できず、自分の感情をコントロールできなくなる人もいます。
このような事態を避けるには、フレイルに陥っていることに気づき、家族や主治医が早い段階から対応することが重要です。
に触れた通り、フレイルはそこから回復・改善できる状態なので、早めに対策をすれば、要介護状態に陥るリスクを減らすこともできます。

すぐに出来るフレイルチェック
「自分の筋力が虚弱化した状態に陥っているかどうか」を簡単にチェックできる方法
「指輪っかテスト」という方法です。
両手の親指と人差し指で大きな輪を作り、足のふくらはぎの一番太い部分を囲んで、輪にどのくらい余裕があるのかを調べます。
もし指で囲んですき間ができるようなら、筋肉量が少なくなっていると判断されます。
「イレブンチェック」で栄養状態や運動習慣、社会性などを評価できる

イレブンチェック項目
Q➊同年齢の同性と比較して、健康に気をつけた食事を心がけていますか
Q➋野菜料理と主菜(肉または魚)を両方とも毎日2回以上は食べていますか
Q➌「さきいか」「たくあん」くらいの固さの食品を普通にかみ切れますか
Q➍お茶や汁物でむせることがありますか
Q➎1回30分以上の汗をかく運動を週2日以上、1年以上実施していますか
Q➏日常生活において歩行または同程度の身体活動を1日のうちに1時間以上実施していますか
Q➐ほぼ同じ年齢の同性と比較して歩く速度が速いと思いますか
Q➑昨年と比べて外出の回数が減っていますか
Q❾1日に1回以上は、誰かと一緒に食事をしますか
Q➓活気にあふれていますか
Q⓫何よりまず、物忘れが気になりますか

Q➍、Q➑、Q⓫の項目で「はい」、それ以外の項目で「いいえ」がついた数が多いほど、フレイルの可能性が高くなります。

もしフレイルになっていたら
イレブンチェックの結果はいかがでしたか?
ここでは、フレイルの可能性が高いという結果が出た場合に、どのように対処すればいいのかを見ていきます。

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