神戸西部・淡路地区会員 鶴 恒芳
兵庫西支部のエリア内の佐用郡佐用町にある放射光科学技術センターSpring8を10月11日に見学しましたので紹介します。兵庫西支部の会員、宮前修様が所属する団体の開催イベントに私を含む全10名が参加しまして、1997年より始動している世界最大の原子・分子レベルの分析ができる当施設について、理化学研究所の方から概要説明後、施設内部の見学をする機会を得ることができました。
余りにも広大なため、全景写真は撮ることはできませんでしたが、Spring8のメイン施設である放射光発生装置は、全周1.4キロのドーナツ状の建造物。62の区画に分かれて研究分析がなされています。
こんな先端技術施設が兵庫県にあるとは以前聞いてはいたものの、実際に現地に来てみるとあまりの高度・大規模・多様な研究目的の施設に驚かされました。
勿論、私には専門的なことは理解できませんが、概ね、強大なX線を対象物に照射して、通常の電子顕微鏡では見ることのできない世界最高倍率の電子顕微鏡との理解でいいかと思います。
例えば
・タンパク質の構造解析で基本原理を解明し、新薬開発
・ゴムの内部構造を解明して低燃費のタイヤ開発
・グリーン戦略に不可欠の燃料電池、リチウムイオン電池の高性能・安全な製品開発
・微細な付着物の分析で犯罪捜査への活用
等々、数多くの先端研究・分析がなされており、日本の科学技術進歩の一つの牽引役としてあらためて兵庫県の山間部にある当施設のすごさを再認識した次第です。
余談ながら、何故、佐用町に建設されたかですが、この辺りは日本でも有数の強固な岩盤の地形とのことです。
興味のある方は、まずHPをご覧いただきたく思います。
●写真1:当施設の一部:あまりに大きすぎて全景は取れませんでした。
この写真の右側に1.4キロの放射光発生装置がありました。
●写真2:ビームラインの一つ:分析対象物に照射した放射光を取り出す。全部で62区画あり、それそれで研究分析がされています。
●写真3:放射光から研究目的に必要な光を取り出す分光器の事例展示物
●写真4:研究開発成果物の展示例
●写真5:当施設玄関で記念撮影(左2人目が宮前様、右4人目が私)
以上
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