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(注)2020年12月例会はコロナ拡大のため休会としました。
<第54回例会> 市立総合福祉センターで「各服点」の稽古 2020.11.18(水)
次回開催予定:2020.12.9(水)
今回のお茶会はコロナ禍での密を避けて、津田の山手にある「市立総合福祉センター」の茶室を借りることにしました。四畳半の小間(こま)茶室に比べて、石張りの玄関に八畳広間の茶室と水屋があり、ゆったり感があります。
私たちは広間での茶会は初めての経験で、茶室に入る「席入り」や、部屋の中での「足の運び」なども勉強になりました。
今回のお点前は、コロナの時代にマッチした「各服点(かくふくだて)」です。各服点は現家元の曾祖父にあたる第13代家元圓能斎(えんのうさい)が明治44年に考案されたものです。
当時、保健衛生観念の向上しつつある頃で、濃茶の飲み回しを避ける場合の作法として、銘々に濃茶を練って出すお点前を考案していました。(「各服点」について裏千家のサイトで家元がビデオメッセージで説明されています)
濃茶は通常一椀に数名の客数分を練り、客は茶碗を手渡しで回し飲みします。しかし、現在の状況ではこんな濃茶の回し飲みは、コロナ感染防止のためにできません。今回の例会では全員が「My茶碗」を持参して臨みました。
亭主は正客一人分の濃茶を練った後に、水屋から一人前のお茶の入った次客以下の茶碗を長盆に載せて、点前座に戻ります。直ちに各碗を練り上げて、次客以下に差し上げます。
濃茶は練り加減に気を遣うのですが、一人前の濃茶を練り上げるのは大変難しく感じました。
本日のお菓子
・主菓子:鈴 (鶴屋八幡)
・干菓子:柚餅(鶴屋吉信)、雪うさぎ(ばいこう堂)、
さくさく日記(坂角総本舖)
<第53回例会> 源氏の滝で「野点」 2020.10.14(水)
次回開催予定:2020.11.18(水)
まだまだ、コロナは続いています。今回は茶道同好会が始まって初めて屋外に出て、緑の木々と青空の下で「野点」(のだて)をしました。場所は交野カントリ倶楽部の少し手前にある「源氏の滝」です。お茶のお点前には季節や環境によって、古来いろいろなお点前が考案されてきましたが、屋外でするお点前として「茶箱点前」があります。
茶箱点前は点前道具一式を「茶箱」に入れて、郊外の静かな場所や家の庭でお茶ができるようにしたお点前です。茶箱点前は四季を感じられるように、冬の「雪」・秋の「月」・春の「花」・夏の「卯の花」と名付けられています。今日の野点は「卯の花点前」と、これを少し簡略化した「和敬点前」の稽古をしました。
今回の野点は会員3人が企画し入念な現地調査と前準備をして、当日は茶道具一式に加え、お菓子と仕出し弁当まで完璧に準備してくれました。私はそこらの石に腰掛けておいしいお茶とお菓子、最後に弁当を食べて終わり・・ぐらいに思っていました。
私の想像は完璧に外れました。ここでも手抜きは一切ありません。大友さん宅の茶室でのお点前、オンラインでの個別指導と同じく、厳しい?(でも雰囲気はいつもホッコリです)稽古でした。大友さんはマスクにフェースガード付けて、コロナ対策バッチリで話し続けてくれました。
最後に輪になって弁当をいただくときは、皆さん満たされたゆったりした気分に浸っていました。お疲れさんでした、ありがとうございました。
<今日のお菓子>
主菓子:栗しぐれ(福壽堂秀信)
干菓子:宇治抹茶ラングドシャ 葉ごろも(伊藤久右衛門)、茶々豆(伊藤久右衛門)
寒天のお菓子:( 京・宇治橋 彩菜(あやな)):浮花、京とまと、オレンジ、朝顔、花太鼓、古都、水中花、京格子、ダリア、花しずく
<第52回例会(Skype)>「包帛紗」の稽古 2020.9.9(水)
次回開催予定:2020.10.14(水)
コロナの勢いは少し落ち着いてきたように見えますが、茶室に集まるのはまだ少し早いようです。9月もオンライン茶会ですが、久しぶりに濃茶の稽古をしようということになりました。ただ、多くの会員はそれに必要な「茶入れ」を持っていません。
その代用として「包帛紗(つつみふくさ)」というお点前があることを大友さんから教わりました。薄茶用の「棗」を帛紗で包み込む少し略式的なものですが、広く認知されているようです。
茶室でのお点前は部屋と道具の配置から、基本的に一人ずつしかお点前ができません。これに対して、オンラインのお点前は大友さんのお点前を見習いながら全員が同時に稽古できます。
ただ、大友さんは自身のお点前を進めるだけでなく、パソコンの向こうで戸惑う会員には都度丁寧に声をかけてくれます。1時間近くも途絶えることなく声を出し続けてくれます。
私は学校でオンライン授業をしている先生の苦労話を聞いています。自身が話をするより、一人ひとりの生徒に注意を払うことが非常に疲れる、オンラインはやりたくないということでした。
大友さんの「包帛紗」のお点前は道具の持ち出しからお終いまで、全体を通して丁寧にゆっくりやってくれました。大友さんのご心労が思いやられます。ありがとうございます。
下図のYoutube 映像は、そこから「包帛紗」に関するところだけを抜き出して映像にまとめました。こんな映像資料が撮れるのもSkypeのお陰です。オンラインからの贈り物です。
今日のオンライン茶会は 「包帛紗」の濃茶点前でした。互いに会話を交わしながらの楽しい 1時間でした。
<第51回例会(Skype)>「盆略点前」をじっくり復習 2020.8.19(水)
次回開催予定:2020.9.9(水)
8月に入ってもコロナは衰えをみせまさん。皆さんと相談して今月もオンライン茶会としました。コロナ禍の中の私どもの茶会は、利休が『稽古とは一より習い十を知り、十から返るもとのその一』と言っているように、お茶の基本を繰り返し学ぶことを心がけています。
さて、今月の稽古はお茶の原点に戻って「盆略点前」をじっくり復習しました。初心者がお点前の練習をする順序は、一般に「割り稽古(わりげいこ)」~「盆略点前(ぼんりゃくてまえ)」~「薄茶平点前(うすちゃひらでまえ)」~「濃茶点前(こいちゃでまえ)」ということになります。
割り稽古は、お点前に必要な一連の所作を細かく分割して、基本になる動作を一部分づつ稽古することです。帛紗のさばき方、茶巾のたたみ方、棗の清め方、茶杓の清め方、茶碗の清め方、茶筅とおし、お茶の点て方などを個別に稽古します。
盆略点前はこんな割り稽古の一連の所作を、すべて通してする最も簡略されたお点前で、お盆の上にお点前に必要な道具を乗せて運び出します。お盆の中でお茶の基本となるお点前のほぼすべてができることから、初心者がお茶を始めるときに最初に稽古することが多いのです。また、家庭でも手軽にお茶を楽しむことができるので、友人や隣人のおもてなしにも最適です。
皆さんは丸や四角のお盆に、茶巾・茶杓・茶筅を仕組んだお茶碗、棗、ヤカンやポット、どんぶり鉢の建水など、そして帛紗を用意してパソコン前に集りました。皆さんはこんなわずかな茶道具しか持っていません。今までの大友さん宅での「オンブにダッコ」 の稽古に思いが馳せます。
大友さんは自パソコンに映るネットの向こうの皆さんの手元に注意を払い、ときには話しかけながら、ゆっくりと丁寧に盆略点前のお点前をしてくれました。このビデオはお茶に興味がある初心者にとっても、貴重な教材になるはずです。
(盆略点前 前編:13分、後編:5分)
今日のオンライン茶会は 十分時間を割いた「盆略点前」に続いて、稽古の大切さを皆んなで議論した楽しい 1時間でした。
<第50回例会(Skype)> NHKテレビ『茶の湯を楽しむ』を語りあう 2020.7.29(水)
次回開催予定:2020.8.19(水)
2016年3月から始まった枚方南茶道同好会は、今回で50回の節目に当たり 5年目に入っています。今月の稽古もオンライン茶会になりましたが、今日は 2016年8月1日から9月19日まで NHK Eテレ「趣味どきっ!」で放映された『茶の湯を楽しむ:茶の湯 裏千家 千宗室』のBDを前以て視聴しておき、疑問点などを持ちよることをテーマにした稽古です。
BDの中で夏のお点前3種、名水点/濃茶・葉蓋点前/薄茶・洗い茶巾/薄茶 の紹介がありました。そのうち、洗い茶巾は酷暑の時期のお点前です。今日はまず大友さんが、洗い茶巾のお点前でお茶が点つまでを披露していただき、その後はNHK BDを視聴した感想を述べ合ったり、大友さんの指導で割稽古を楽しみました。解説文も書いて届けてくれました。
洗い茶巾のお点前は ごく浅い平茶碗に水を7分目ほど入れて、茶巾の端と端を対角線にとって二つに折り、その端を茶碗の右方に少し出して、その上に茶筅を仕組み茶杓を載せて持ち出します。客に水をお見せすることで涼しさを感じてもらう工夫です。
お点前は平点前に準じます。棗と茶杓を清めた後に茶碗を手前に引く前に釜蓋を開け、今からたたむ茶巾を置く場所を作ります。柄杓は置き柄杓で、釜の上に預けておきます。
両手で茶碗を手前に引き茶巾を上に持ち上げて、ポタポタと水音で涼しさを感じてもらってから茶碗の上で軽く絞り、さらに建水の上でしっかり絞り、茶巾をたたみ釜蓋の上に置きます。両手で茶碗を取り、建水に水をこぼします。湯を1杓茶碗に組み入れた後は、いつも通りの平点前となります。お茶が点ったところでチョッと一服しました。
次に皆で帛紗さばき・茶杓の清め方・棗の清め方の割稽古をしました。『稽古とは一より習い十を知り、十からかえるもとのその一』と、茶道精神を歌の形であらわした<利休百首>にもあるように、茶の湯では基本を繰り返し学ぶことが大切と言われています。いつも基本に返るその心が大切です。今日の割稽古では、帛紗もしばらく扱っておらずはじめは少し戸惑いもあったようですが、皆さん思い出されて綺麗に扱うことができていました。
次回もオンラインでの稽古になるでしょうから、基本に立ち返って略盆点前 で稽古をしましょう。直径30cmぐらいのお盆に、茶巾・茶杓・茶筅を仕組んだお茶碗、棗(お茶は入れずに空点前でもOK)、建水(なければお椀・小鍋などの代わるもの)、お湯(瓶かけ・ヤカン・ポットなど)、そして帛紗を用意してパソコン前に集りましょう。
大友さんの「洗い茶巾」のお点前です(7分)
今日のオンライン茶会は 大友さんの「洗い茶巾」点前に続き、割稽古・議論・雑談の楽しい1時間でした。
<第49回例会(Skype)> 宮澤さんが「炭点前」を披露 2020.6.24(水)
次回開催予定:2020.7.15(水)
今月の稽古もオンライン茶会になりました。客はそれぞれ自宅におり、亭主が点てたお茶をいただくことができません。お茶は本来 ”三密” の文化ですが、今回は大友さんと宮澤さんが周到な準備をして、オンライン「炭点前」を披露してくれました。
お点前というと ”お茶を点てること” と思ってしまいますが、その前に客に美味しいお茶を差し上げるために、湯を沸かし湯相(沸き具合)を整えることの大切さを実感しました。
ここからは宮澤さんが寄稿してくれました。
利休が「茶の湯の上で心得ておくべき最も大切なこと」として弟子に伝えた「利休七則 ※」があります。茶道におけるもっとも原則的な教えとして知られています。その中に『炭は湯の沸くように置き』とあります。これは客に美味しいお茶を差し上げるために、炭の扱いの大切さを諭しています。その手順を一つの形式としたのが炭点前です。
炉と風炉 それぞれに茶事の懐石前または後に行う「初炭点前」、濃茶の後に行う「後炭点前」がありますが、今回は初炭点前をします。(初炭・後炭は、しょずみ・ごずみ と読みます)
準備では、風炉の灰型を作っておくことや、炭は洗って乾かしておくなど手間をかける必要があります。お点前では、炭の置き方が悪いと火は消えてしまいます。火箸(ひばし)を使って火が勢いよく起こるまでの時間を考えて、酸素を取り入れる隙間を調整して炭を置いていくことが肝心です。
大友さんの「炭点前」の解説です(7分)
道具は、大小の炭を入れ、羽箒(はぼうき)、火箸、香合(こうごう)を載せた炭斗(すみとり)と、白い藤灰(ふじばい)に灰さじを載せた灰器(はいき)です。あらかじめ、風炉には3本のよく火のついた下火が入っています。
初炭点前の手順は、道具を運び出し、羽箒で清めた後 “初掃き”、炭斗の炭を順序よくついで行きます。つぎ終わると “中掃き” し、風炉の灰に灰さじで半月状に突き、その後 ”後掃き” します。最後に香を風炉の中に入れます。香は白檀(びゃくだん)を用います。
今では稽古時のお湯は電熱器で沸かすことが多いので、湯を沸かす手順の炭点前の稽古をすることが少ないようです。
オンライン点前の後のおしゃべりでは、今では日常使うことの少ない道具で、名称や所作が難しいという声が聞かれました。
※「利休七則」
1: 茶は服のよきように点て
2: 炭は湯の沸くように置き
3: 花は野にあるように
4: 夏は涼しく冬は暖かに
5: 刻限は早めに
6: 降らずとも雨の用意
7: 相客に心せよ
宮澤さんの「初炭点前」のお点前です(12分)
<第48回例会(Skype)> オンライン茶会の工夫「洞庫」 2020.5.26(火)
次回開催予定:2020.6.24(水)
この3・4月はコロナウイルス感染拡大防止のため、同好会活動は自粛していました。今日は全員自宅のパソコンの前に座り、飲み物を用意しての Skypeによるオンライン茶会 にしました。
各自は回線の向こうの元気な皆さんとお会いして、久しぶりに話がはずみます。Skypeのグループ通話の注意事項の説明から始まり、一人ずつの簡単なスピーチ、本日のハイライト 大友さんのSkypeによる「ライブ点前」、その後改めてお茶の愉しさを語り合って1時間で終わりとしました。
翌日、大友さんが「ライブ点前」の解説を寄せてくれました。
2ケ月もお休みしている間に季節は進み、炉から風炉の季節に代わっています。一年ぶりの風炉の平手前をします。点前座には左に風炉、右には宗旦好みの丸卓を据えます。本来は茶道口(亭主の出入り口)で挨拶をするのですが、今日はパソコンを前にしてSkypeによる「ライブ点前」です。パソコンから亭主がたびたびいなくなるのはよくないと判断し、点前座で全てが行えるように工夫し「洞庫」(どうこ)を利用することにしました。
洞庫は点前畳から亭主が点前しながら、道具類の出し入れができるようにした押入れ式の仕付け棚のことで、元来老人などが用いるものと伝えられていますが棚を外して使用しました。
道具前での挨拶の後、洞庫から茶巾・茶筅・茶杓を仕組んだ茶碗を取り出し、棚上の棗とともに水差前に2等辺3角形になるように置きつけます。建水も持ち出し一息の後に点前を始めます。
風炉は柄杓の扱いが置き・切り・引き柄杓と変わります。思い出されましたか?など回線の向こうの客に声かけ。お茶がたちお客に出した後の時間短縮のため替茶碗でお終いにかかります。
お終いは総荘(そうかざり)としました。薄茶点前で道具を拝見に出さない場合の飾り残しの方法です。お終いの茶筅通しをして水を建水に捨てた後、茶巾で茶碗を拭き清めます。これがお客に対して『総荘をしますよ』の合図となり、お客は道具拝見を乞いません。
茶巾を入れた茶碗を膝前に置いた後、すぐ茶巾をたたみ直しておきます。水差の蓋が閉まればすぐ棚中央に柄杓の合を伏せて飾り、蓋置は柄杓柄の下地板に置きます。棗・茶碗を持ちひと膝右棚前に寄り、同時に棚天板に飾ります。
建水を下げ、水次で水を差します。今日は2本柱の丸卓のため、水差の位置そのままで水を差します。帛紗を草にさばき棗前に飾り残して、終わりの挨拶となります。今日の水差は共蓋のため棗前に帛紗を飾りましたが、塗り蓋のときは塗蓋の上に飾り残すことになります。
今月の掛け軸・花・お菓子です。
・掛 け 軸 :薫風
・茶室の花:花いかだ、姫ヒオウギ(白と赤)、オカトラノオ
・お 菓 子:水羊かん
(注)2020年3,4月例会はコロナ拡大のため休会としました。
<第47回例会>「旅箪笥』のお点前 2020.2.19(水)
次回開催予定:2020.3.11(水)
今月はお稽古の機会が少ない『旅箪笥(たびだんす)』のお点前でした。旅箪笥とは桐の箱にお茶を点てるお道具が収納されたもので、千利休が豊臣秀吉に従って小田原陣に持参したと言われています。下記写真の右側にある棚がそれです。
旅箪笥は野点などに用いることができるようになっているので、お茶室ではあまり出番がないお点前です。それだけに今月の例会では、旅箪笥独特の扱いを体験できるよう全員が順番にお点前のお稽古をしました。
旅箪笥は箱の前面に取り付けた倹飩蓋(けんどんぶた)という蓋が閉まった状態で置かれています。蓋は留め金で留めてありますが、日頃見かけることがない留め具なので、一見どのように開け閉めするのかわからない仕掛けになっています。
旅箪笥の中は地板に水指と蓋置き、中棚に棗を入れ、上棚の切り込みに柄杓を掛ける仕組みになっています。掛けてある柄杓を取り出して使うのもめずらしい扱いです。 貴重なお点前を楽しむことができました。
今月のお花とお菓子です。
・玄関のお花:アイリス、アジサイ、小菊
・茶室のお花:ワビスケ(ツバキ)
・主 菓 子:栗よせ(丹波 みさき屋)
・干 菓 子:恋ひ舟(宇治式部郷)
霜の橋(聖護院八ッ橋)
有平糖(ミリエーム)
<第46回例会> 杉棚を使った濃茶の稽古 2020.1.8(水)
次回開催予定:2020.2.19(水)
床の間には干支のネズミと禅語の掛軸に、真塗りの薄板に唐銅鶴首の花入れにスイセンが一輪。鶴と松が描かれた薄器など新年を祝うお道具で、華やかな雰囲気の令和2年の初めてのお稽古でした。
はじめに、杉棚を用いたお濃茶を稽古しました。杉棚は裏千家11代玄々斉(げんげんさい)が考案されたもので、杉で造られていて中の棚が動くのが特徴です。中棚の下に置いた水差しの蓋を開け閉めするときに、中棚を前後に動かします。
また、側面の板には香狭間透し(こうざますかし)が設けてあり、お客さま側から中棚に置かれてある薄器が見えるようになっています。勝手付には竹釘があり、仕覆を掛けたり柄杓を飾ったりします。
お正月の初釜にいただく花びら餅は、縁高(ふちだか)に入れて出されました。縁高は1つまたは2つの菓子が、塗りの四角の器に入って重ねてあり蓋があります。蓋の上に人数分の黒文字(菓子切楊枝)が置かれています。お菓子を取り分ける作法も独特です
お濃茶の後、全員が薄茶をいただきお茶を点てることができる員茶(かずちゃ)の稽古を行いました。このお稽古は昨年3月に行いました。みんなすっかり忘れていましたが、ゲーム感覚のお茶を楽しみました。
員茶は十種香札を使って、札元が札を取り、選ばれた人が茶を飲むもので、客の数だけ茶を点てるので数茶とも書かれます。客と亭主・札元(ふだもと)・目附(めつけ)の三役により構成されます。札元は折据(おりすえ)をあずかり十種香札を取り扱う役。目附は札元の補佐役で札元が茶を飲んだり点てる際に代行します。
今月のお花とお菓子です。
玄関のお花: 万年青(おもと)七五三(しめ)
新年を迎える寿ぎの活け方です
茶室のお花: スイセン
主 菓 子: 花びら餅(鶴屋八幡)
干 菓 子: 愛香菓(浦田甘陽堂)、
オレンジピールチョコ(モンロワール)