2024年11月度 茶道同好会

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<第95回例会> 炉点前で立礼の稽古  2024.11.13(5人参加)

次回開催予定:2024.12.11(水)

 11月から炉によるお点前が始まります。ただ、会員も歳をとり畳に座れなくて「立礼」をしたい人が出てきました。もちろん、普通に座ってお点前をしたい人もいます。大友さんはお点前の場所を台の上でも、畳の上でもできるように茶室に工夫をしてくれていました。炉は必然的に畳の上に置く「置炉」になります。
 今日はこんな茶室の配置に戸惑いながらも、濃茶と薄茶の平点前の稽古に、皆さん熱心に取り組みました。今月から新会員さんが1人増えましたが、事情で今回は参加できない人もあって、参加者 5人のちょっと寂しい茶会となりました。

 写真は炉のお点前が立礼でも畳に座ってもできる茶室の配置に注目して見てください。

 

<第94回例会> 先月に続き 立礼(りゅうれい)の稽古  2024.10.9(6人参加)

次回開催予定:2024.11.13(水)

 5月から半年間親しんだ風炉の茶も、今回が今年の最後になりました。まだ暑さも感じる名残の季節ですが、先月に続いて点茶盤による立礼の稽古です。
 戸惑いながらの2回目の稽古、杓立の柄杓や荘りおかれている建水の扱い、また道具の位置や手順を確認しました。薄茶、濃茶とも平点前が基本ですが、道具の位置が変わると慌ててしまいます。常に基本の習得を心がけましょう。
 半東は交代してやりました。先生に促されながらもお役は難しく、座が滞らぬよう亭主と客の双方に気を配らねばなりません。全体を見るよい勉強ができました。
 今日の主菓子の栗にけしの実の粉が使われていました。粉はとび散らぬよう、崩れやすいものはこぼさないよう工夫します。お菓子をいただくことも稽古 ですよと、先生から耳の痛いお話がありました。
 さて、今日は入会希望の見学の方が来られました。次回から少し賑やかになりそうです。

<注>懐紙の扱いとお菓子のいただき方
 懐紙は一束を懐中します。黒文字(菓子切)は懐紙の中に挟んでおきます。お菓子が回ってきたら挨拶の後、懐紙を数枚でなく束のまま取り出し、ヘリ内膝前に折り目(わさ)を手前 にして菓子を取ります。
 お菓子は懐紙を左手のひらにのせて、黒文字で切り分けて食べます。食べ終った汚れた懐紙は、下側から手前に束から外して折りたたんで片付けます。懐紙の束は元に懐中します。

 

<第93回例会> 初めての 立礼(りゅうれい)の稽古  2024.09.11(7人参加)

次回開催予定:2024.10.09(水)

 今回は茶会が始まってから初めての 立礼(りゅうれい)のお点前です。2016年に発足した茶道同好会はコロナなどで休会もありましたが、今年で 9年目に入りその間私たち会員も高齢となりました。
 体が重くなり、茶室での正座も難しくなる人も出るこの頃です。先生はそんなことも考慮して、今回は椅子で楽しめる立礼のお点前を試みてくださいました。
 さて、二段の点茶盤(お茶を点てる台)に見たてたテーブル、その他様々な工夫もしてくれました。点茶盤のしつらえは長板点前が基本となり、手順も濃茶薄茶とも長板点前に準じます。茶道口での亭主の挨拶は、客の方へ斜めに向き立ったままで行います。
 半東も出入りの挨拶を行い、定められた席にいて亭主を補佐します。半東の役割は多く、お菓子を運ぶ、点てたお茶を運ぶ、茶碗を下げる、替茶碗を持ち出すなど、間を計りながら対応します。

 立礼の点前は十一代玄々斎が、時世をかんがみて考察されたそうです。外国の賓客をもてなしたり、高齢者や椅子に慣れた人々も楽しめるようになりました。
 初めてのお点前でしたが高齢者にとっては体の負担が少く、これからもお茶を楽しめるという希望を得ました。 しかし、椅子ならではの難しさもあり、楽なばかりではありません。基本を大切にして、これから立礼の稽古も頑張りましょう。

 

<第92回例会> お点前の基本を復習、聞香を経験  2024.07.10(7人参加)

次回開催予定:2024.09.11(水)

 今日の茶室の床は夏の風物詩、大阪三大祭りの一つ、生國魂祭(いくたままつり)の様子が描かれた扇が飾られていました。花入れの紫式部も、今はまだ白い小さな花をつけています。
 今日は可愛いお客さんが加わりました。先生のお孫さんたちは日頃から茶道に親しまれ、お稽古もされています。今日は5才のお孫さんが薄茶の平点前を披露してくれました。正座して身を正す姿も堂々たるもの、お茶もおいしく点てることができました。
 負けてはならじと、我が同好会の長老もお点前に手を上げました。にわかにしつらえた椅子と机で、盆略点前に桃戦しました。帛紗さばきはお見事、そこから先は「ムムム・・・」、82才差の先輩も懸命でした。

 さて、お茶の基本の濃茶点前はやはり難しく、なかなか身につきません。何度もくり返し確め合ってこれからも頑張りましょう。千利休の言葉「稽古とは一より習い十を知り、十よりかえる元のその一」を改めて思い出しました。

源氏物語五十四帖の巻名 大友さん書

 

 

<第91回例会> 柄杓の扱いなど基本を復習  2024.06.12(7人参加)

次回開催予定:2024.07.10(水)

 床の間の香も「練香」から「香木」になりました。梅雨入り間近な汗ばむ茶室には「うちわ」が用意されていました。今回は濃茶と薄茶の基本を柄杓の扱いに注意しながら、濃茶の平点前・薄茶は洗い茶巾で復習しました。
風炉濃茶平点前
 今日は基本に立ちかえり、柄杓の扱いや手順を確認しました。棚は丸卓、菓子器は縁高です。何回も稽古しているはずが、久しぶりの風炉ということもありすんなりとはいきません。先生の助言に頼らず、自分で考えることも大切です。 お茶の量、湯のかげん、練り方でお茶の 味わいが変ります。
 今日の先生の一言。「おいしいお茶をおいしく飲んでいただくためにお稽古しているのですよ」

薄茶洗い茶巾点前
 涼を感じてもらうためのお点前です。美しいガラスの平茶碗に水を張り、対角取りにした茶巾を二つに折り、端を右に出すよう浸して仕組みます。お点前の中で茶巾を絞ってたたみ直します。
 柵使用のときは仕組んだ茶碗を建付に置き一礼。進んで棚の上の棗と茶碗を水指の前に置き合わせます。
 運び点前では棚は用いません。水指を建付に置き一礼。水指、次に茶碗を持ち出した後、棗を右の手のひらに持たせ、左手に建水を持って客室に入ります、改めて棗と茶碗を置き合わ せてスタートとなります。

(お詫び)今回はカメラの不具合があり、写真を載せるができませんでした。

 

<第90回例会> 茶摘み&石臼による抹茶造り体験  2024.05.08(6人参加)

次回開催予定:2024.06.12(水)

 今月は久しぶりに茶室の外に出て、お茶の体験学習となりました。行き先は学研都市にある「福寿園CHA遊学パーク」です。元PHP研究所と松下幸之助資料館があった敷地と建物を、そのまま福寿園が譲り受けて茶体験の拠点にしているようです。
 ちなみに、ペットボトルで有名な「伊右衛門」の商標は、福寿園とサントリーが共同開発して、サントリーが販売している緑茶のブランド名です。

 ここでの茶体験は、まず敷地斜面に広がる茶園で若芽の茶を手で摘む体験です。1本ずつ 2葉~3葉あたりを手で摘むわけですが、その柔らかさは今まで経験したことのない心地よさを指先に感じます。この茶葉を両手に一杯ぐらい摘んでビニール袋に入れて持ち帰り、家で昔ながらの手もみのお茶が作れます。
 次に、室内体験は予め乾燥した茶葉が用意されており、石臼で粉に挽く抹茶づくりです。写真のような体験用の石臼を回すのもかなり重労働?で、薄茶一杯分の量を挽くのに10分ぐらいかかります。ちょっと疲れた後は自分が挽いた抹茶を薄茶でいただきました。

 2つの茶体験の後は 2F~3Fに上がり、紅茶など世界の茶の歴史や展示をゆっくり見て回りました。世界にはいろんな茶の飲み方がありますが、茶の木は中国とインド国境付近が原産地のようです。日本では茶の本来の旨味と苦味をそのまま残して飲みますが、日本以外は紅茶のように発酵させて飲むのが一般的なようです。

 さて、もう一つの愉しみは揃っての会食です。幸い近くのセキスイハウスの大きな建物の中に、外にも開放された「あわさいレストラン」を利用できました。「あわさい御膳」(2200円)の美味しかったこと! この食事も含めていい一日でした。お疲れさんでした。

 

<第89回例会> 炉濃茶と薄茶点前の総復習です  2024.04.10(7人参加)

次回開催予定:2024.05.08(水)

 今回四月で炉は閉じられ、来月からは風炉となります。みんなで火を囲んだ半年を惜しみながら、今日の稽古は炉点前の総復習の形となりました。
 お点前は基本の炉濃茶と薄茶点前です。棚は宗旦丸卓を用い、濃茶の主菓子(山吹がさね)は縁高でいただきました。今まで何気なくしていた所作、思いこみ、ついうっかりなどを確認しました。
 まだまだ難しいのが間合いです。全体が流れるように進行し、お茶をおいしくいただけるようお互いへの心づかいが大切です。「一座建立」を思い出しました。

■ 基本のお辞儀について
 「真」「行」「草」の使い分けが必要です。「真」は主に亭主が茶道口で初めと終りにする挨拶など、総礼は手のひらをつき丁寧に行います。「行」は主に客同士の挨拶や問答のときに使います。 指は第二関節まで付けます。「草」は指先だけを置く軽いお辞儀です、亭主がお点前中に会釈のように行ったり、客同士の軽い「お先に」などに使います。

■ 茶釜にも話が及びました
 釡は大きさや形も様々で種類も多くありますが 季節や趣向により使い分けられます。三月にはおしゃれな釣釜を用いました。炉も終りになる頃には傘で火を覆うような形の釜も使うそうです。釜の口の形状で柄杓のあずけ方も違ってきます。五徳で釜の高さを調整するとのことで、その道具は次に見せていただけるそうです。
 これからは形だけでなく、胴部に施されている細やかな模様や細工、膚ざわりや風合にも注意したいものです。

 

<第88回例会> 長板総荘(そうかざり) 濃茶と薄茶  2024.03.13(7人参加)

次回開催予定:2024.04.10(水)

 ほんの少し暖かい陽気の日もあれば、まだまだ火も欲しい三月。今年も釣釜のかすかな揺れに季節の変わり目の風情を感じながら、まろやかなお茶とおいしいお菓子を楽しみました。今回は昨年の三月を思い出しながら、長板総荘(そうがざり)の稽古です。

長板総荘の濃茶点前
 長板総荘の飾り火箸と柄杓の扱いには少し慣れましたが、全体を通しての注意がまだ山積です。濃茶では薄茶のように柄杓を持ったまま釜に蓋をしません。二つのことを同時に行うことはせず、一つ一つを行います。
 帛紗の扱いは帛紗を左手にのせて正面に向き直して置く、など特殊な所作もあり帛紗を置く位置は注意が必要です。また、水指の蓋の開け閉めは点前座から少し遠いので三手で、水次(みずつぎ)のときは水指正面から二手で行います。
 長板は台子(だいす)の地板を元にできたとのこと、台子点前の基本ともなる長板点前はまだ道遠しというところです。

長板総荘の薄茶点前
 濃茶と同様に長板右方に水指、左方奥には火箸と柄杓を仕組んだ杓立を置き、その前に蓋置を入れた建水を荘ります。濃茶は長板中央前に茶入も荘りますが棗は荘らず、茶碗と共に茶道口から主客総礼して持ち出します。
 火箸や柄杓の扱いもほぼ濃茶と同様です。替茶碗の一つに筒茶碗も使い茶巾の扱いを復習しました。薄茶のときは客も一人一人がお菓子をいただくタイミングに注意が必要です。

 

<第87回例会> 大炉(逆勝手)と 筒茶碗 の稽古  2024.02.14(5人参加)

次回開催予定:2024.03.13(水)

 今日は朝から日も射して暖かく春の到来が感じられましたが、今年の二月もやはり厳寒の季節のお点前「大炉(逆勝手)」と「筒茶碗」の稽古です。
■大炉濃茶点前
 炉が点前座の左なので逆勝手となり、所作の多くが左右逆になるため大混乱でした。柄杓の扱いや、特に建水に湯をこぼすときの左右交互の手の所作は難しいものでした。足の運びは六畳間に見たてて、縁(へり)代りにテープを貼ってもらい稽古しました。大炉は釜も蓋も大きいので、蓋置は縁内五目五目に入れて扱います。
■大炉薄茶点前
 濃茶と同じく逆勝手のお点前です。今回は運び点前で棗や仕組んだ茶碗の持ち出し方が濃茶と違ってきます。今回は頂戴物という白い象牙のようなめずらしい棗の披露がありました。棗・茶入など道具の素材や製法が定かでないものについては、おたずねに「時代でございます」と答えるそうです。

■筒茶碗平点前
 毎年稽古している二月のお点前です。茶碗が細く深いので茶の点て方や茶碗の持ち方に工夫が必要です。いつもは水屋で用意している茶巾は、お点前の中でたたみ直します。冬の季節感を今年も味わうことができました。

 「一座建立」(いちざこんりゅう)について
 大友さんから亭主と客の双方が互いに心がけるべきこととして「一座建立」についてお話がありました。
 亭主と客がお互いを思いやり、心地よい時間と空間を共に作っていこうという茶道の基本精神といわれて います。「全体の流れを見ながら自分のすべき役割を果していくことが大切です」いわれました。
 その時々の互いのタイミングを推し量り、互いを思いや って稽古をしてまいりましょう。

 

<第86回例会> 初釜は四種の「荘りもの」の稽古  2024.01.10(6人参加)

次回開催予定:2024.02.14(水)

 年が明けて初釜の日を迎えました。縁高(ふちだか)で美しい「はなびら餅」をいただき、おいしいお茶で初稽古です。今回は小習(こならい)十六条の中の「荘りもの」と言われるお点前をしました。特別な日に、また大切な人からいただくなど、 由緒のあるお道具を使うときのお点前です。荘りもの(かざりもの)には「茶入荘」「茶碗荘」「茶杓荘」「茶筅荘」 の四種があり、4名の女性会員がそれぞれ担当しました。

 茶事の際には初座の床にこれら由緒ある道具を 帛紗を敷しいて荘ります。客が中立(なかだち)した後、亭主は荘った 道具を下げ、掛軸をはずして花に替えます。点前座には中央の 水指に茶杓・茶巾・茶筅をのせ、茶入を仕組んだ 茶碗を荘ります。
 建水の持ち出しからお点前は始まります。主役のお道具は小帛紗の上に置き大切に扱います。お道具の由緒は 茶碗では茶碗が戻ったタイミングで、他は拝見問答のときに「〇〇荘とお見うけしますがご由緒は」とたずねます。
 四つのお点前はそれぞれ特徴があり、小帛紗の扱いも異なります。「荘りもの」は濃茶で行なわれますが、「茶筅荘」は唯一薄茶に許されたお点前で、主役は水指であることが多いようです。

 今回は日頃出番の少い懐の小帛紗が大活躍でした。 小帛紗の色目や織の美しさに改めて気付き、お互いに見せあったりして華やかな茶室となりました。

 このページ作者の私は 憶えと足が悪く、膝を崩して皆さんの前で盆略点前の稽古をしました。ポットで練習を重ねていましたが、今回は炉釜の湯で柄杓の扱いにも挑戦しました。今年も一歩ずつ前進?の 86歳です。

 

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