2018 健康づくり『運動・食事・健診』

開催日 2018年9月28日(金)

◆ 健康づくり活動推進について(支部長挨拶)

 最初に櫻田支部長から南支部を取り巻く環境について説明がありました。「人生100年時代」という言葉をよく聞くようになりました。2018年3月末の松愛会全体の平均年齢は71.2歳、枚方南支部の平均年齢は72.3歳と全国第6位の高齢支部で、2025年には75歳を超えることが見込まれます。
 健康寿命とは介護や寝たきりにならず自立して心身とも健康に生活できる期間のことで、2016年度平均寿命との差は男性で8.84年、女性で12.35年もあります。

 健康寿命を延ばすために最も効果的なことは「人との繋がり(コミュニケーション)」です。人との繋がりが少ないと心臓病・認知症・筋力低下を引き起こし、結果として早死にリスクが50%高く、身体の衰えを加速するとのことです。松愛会としても健康寿命を延ばすために一翼を担っていきますのでよろしくお願いいたします。
 健康づくりの取り組み「三本柱」は、①生活習慣改善、②特定検診受診、③コミュニケーション向上です。この三本柱を各々の「健康づくり」の年間計画に組み込み、健康のワンランクアップに取り組みましょう。
 最後に松愛会の「3カ年計画のテーマ」は ”仲間と地域 笑顔で健康” です。人生100年時代といわれる昨今、超長寿社会において活力をもって時代を生き抜くためには、「仲間・健康づくり・健診」が基本です、と締めくくりをされました。なお、今回の健康づくり活動は、31名(内 女性3名)の参加で、松心会館の研修室で実施しました。

◆「座ってできる健康体操」の実技と解説

 元パナソニックパンサーズ(バレーボール)のトレーナーで、博由会 くさかクリニックの元橋智彦様より “座ってできる健康体操” と題して実技と解説がありました。
 健康寿命は2016年平均寿命より男性で約9年、女性で約12年ほど短く、体力年齢も加齢とともに低下し、20代のピークと比較して30才頃より 1%/年 ほど落ちると言われています。
 よく耳にするロコモティブシンドローム(運動器症候群)とは、運動器(体を支え、動かすために働く器官のこと)が衰えて、「立つ」「歩く」といった動作が困難になり、要介護や寝たきりになってしまうこと、またはそのリスクが高い状態のことで、略して ”ロコモ” といいます。

 ロコモになる要因は ①バランス能力の低下、②筋力の低下、③骨や関節の病気の3つです。ここで、ロコチェックを行いましょう。次の7つのうち1つでもあてはまる方は、日頃から運動器の健康に注意をはらい、毎日少しずつでも歩いたり、体操を行い予防を心がけましょう。
 ①片足立ちで靴下がはけない、②家の中でつまずいたり、すべったりする、③階段を上がるのに手すりが必要である、④家のやや重い仕事(掃除機、布団の上げ下ろしなど)が困難である、⑤2Kg程度の買物(1ℓの牛乳パック2個程度)をして持ち帰るのが困難である、⑥15分くらい続けて歩くことができない、⑦横断歩道を青信号で渡り切れない。

 次は具体的に簡単な体操を行いましょう。まずスクワットで両手は伸ばして前、両足は肩幅で30度ほど開き、太ももは床と並行、そのままの姿勢で1分我慢です。スタートにしては結構きつい運動です。
 次に脳トレ?も兼ねて「遅れて指折り」「チェンジグー・パー」(右手は前に突き出しパー、左手は胸につけてグー、合図に合わせて手を入替ます)、簡単そうですがなかなか上手くいきません。脳にも刺激があり認知症予防にも役立つのではないでしょうか。

 筋トレは筋肉が固くなります。筋肉を柔らかくするには「ストレッチ」が必要です。椅子にすわったままで太ももの前・裏、椅子を支えにして股関節、ふくらはぎのストレッチを行いました。次は足のマッサージです。足指を曲げたり反らしたり、グー・チョキ・パー、足裏を拳骨で叩いたりすると足が敏感になり、片足立ちでバランストレーニングを行うとマッサージをした効果がよくわかります。
 最後にもう一度、下肢筋力強化にスクワット、膝関節痛防止に脚上げ運動、ふくらはぎトレーニングにカーフレイズを行い終了しました。継続することが大切です。

 なお、以下の3つの体操はクリックして動画をお楽しみください !!

    スクワット(動画時間:3分22秒)

    ふくらはぎのストレッチ(動画時間:1分8秒)

    バランストレーニング(動画時間:50秒)

 

◆ 健康ランチ「ケアフォーユー」

 健康体操で気持ちよく体を動かしたせいか、お腹も減り楽しみの昼食タイムが来ました。今日は健康がテーマですので、アルコール・コーヒーなどはありません。
 栄養のバランスを中心に考えた健康ニュー「ケアフォーユー」(鶏肉のトマト煮セット)で、健康長寿に必要な10食品群中、7食品群が入った食事です。健康に関しての会話などをしながらおいしくいただきました。(エネルギー:672Kcal、たんぱく:32.8g、脂質:16.1g、塩分:4.6g)

◆ 食事と健康

 健康昼食の後は本日の最終テーマで、パナソニック健康保険組合健康開発センターの田林栄養士より ”食事と健康”(健康長寿を目指して)と題してお話をいただきました。
 これまでのメタボ予防(生活習慣病予防)の食事から、これからは低栄養を防ぎフレイル(年をとって心身の活力が低下した状態)予防の食事に努めることが大切です。食事の基本は毎食、「主食」「主菜」「副菜」を揃え、しっかりと栄養を摂ることです。主な栄養素は主食:炭水化物、主菜:たんぱく質、副菜:ビタミン・ミネラル・食物繊維です。
 健康長寿に必要な「10食品群」として、しっかり食べたい食品群としては肉類、魚介類、卵、牛乳、油脂類が挙げられます。いろいろ食べたい食品群としては大豆・大豆製品、緑黄色野菜、海藻、いも類、果物が挙げられます。1日にとりたい野菜の目安は5皿(350g)です。

 本日の健康昼食(ケアフォーユー)をチェックしてみましょう。7食品群が含まれており見た目も綺麗で満足頂けたのではないでしょうか。健康に効果的な食べ方は、ベジタブルファーストで時間差をつけて食事をすることです。次によく噛むことで、いつもより10回多くするようにしましょう。噛むコツは ①一口ごとに箸を置く、②一口に入れる量を少なくする、③噛む食材を取り入れるなどです。

 また、五色(赤・白・黄・黒・緑)を揃えることも大切な要素です。他に五味(甘味・酸味・塩味・苦味・うま味)、五法(生・煮る・焼く・揚げる・蒸す)、五感(雰囲気・種類・見た目・味・季節)にも注意しましょう。
 次に、健診と検診、検査の違いについて説明しましょう。①健診(定期健診、特定検診):健康か否かを調べ、病気の危険因子を調べるためのもの、②検診(胃がん、大腸がん検診):がんなどの特定の病気を早期発見、早期治療を行うためのものでパナソニック健保のおすすめ健診コースなどが該当します。③検査:病気の有無や程度、治療効果など診断するためのものです。
 健康管理の主役は皆様方自身です。健康長寿のための「3つの柱」は ①栄養(食・口腔機能)、②運動(身体活動・運動)、③社会参加(趣味・ボランティア・就労)でバランス良く行うことが重要です。「枚方南」を川柳っぽく締めくくられました。

 松下記念病院ドック健診センターの松見様より、ドック健診「アルムナイ健診」について説明がありました。75歳以上の後期高齢者には枚方市の補助が26,000円あり、実質負担額は15,000円になります。また、一般的な市区町村健診にはない様々な検査も受診できるので、積極的な利用を促されました。
 最後に、松本副支部長より改めて健康寿命を延ばすには継続することが大切です、と締めくくりの挨拶がありました。

写真・動画撮影:中村・松島 記事・HP作成:徳田

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