第34回 夢中人紹介  四角 利和さん

 よすみ としかず

 

”多彩な趣味で心身ともに健康 ピンピンコロリの人生を”

枚方市東香里在住
2018年11月22日 取材

1.取材訪問

 松愛会会員様の中に、健康でかつ多趣味でロマンスグレーと言うのに相応しい人がおられるとのことで、秋も深まり紅葉が見頃を迎えた11月22日(木)の午後、閑静な東香里にある四角邸を、夢中人取材グループのメンバー5人が訪れた。
 約束した時間前にも拘らず笑顔で出迎えを頂き”取材陣もよい記事を作成し、ご期待に応えなければ”とのプレッシャーを感じずにはいられなかった。

 水彩画や陶芸品に溢れた応接間に通され、挨拶を済ませた後、早速 ”フンザの部屋” から取材が始まった。
フンザ:パキスタンの北部にあり桃源郷と謳われる自然豊かなところで、宮本輝原作の映画「草原の椅子」の撮影地としても知られている)

<画像をクリックすると拡大し、画像の外を再クリックすると元に戻ります>

2. 四角さんのプロフィール

 四角さんはだんじり祭りで有名な大阪 岸和田市出身で、1941年(昭和16年)3月生まれの現在77歳。1963年(昭和38年)に松下電器(現Panasonic)に入社され、在籍中に経験された事業職歴は非常に幅広く次のとおりである。

 2001年(平成13年)3月の定年退職後は、2011年(平成23年)まで東京でコンサルタント(EDOコンサルティング代表)をされた。

    • 1963年(昭和38年)~ ステレオ事業部:ステレオ・CD-4・レコードプレーヤ開発
    • 1982年(昭和57年)~ ディスクプレーヤ事業部:テクニクスターンテーブル・CD開発
    • 1984年(昭和59年)~ ハイファイオーディオ事業部:CDプレーヤ開発
    • 1987年(昭和62年)~ 本社の開発推進センター:CD-V・CD-I・CD-ROM開発
    • 1989年(平成元年)~ ビデオ事業部:LD開発と事業化
    • 1993年(平成 5年)~ ディスクシステム部:MO・PD開発と事業化
    • 1995年(平成 7年)~ 光ディスク事業部:DVDプレーヤ・DVDディスク開発と事業化
    • 1998年(平成10年)~ AVC社 事業戦略室

3. 趣味を始めた動機

 現役時代は光ディスク事業部の事業責任者という大役を任されたが、経営状態は非常に厳しく、今でも夢に出てくるとのことで、心身ともに落ち着く間もなかった。そうした中で趣味の大切さに気付いたときはもう定年。
 人生哲学は「人に迷惑をかけず、ピンピンコロリと逝きたい」で、そのためには頭爽やかで認知症にならず、重篤な病気にならないこと。

 そのための趣味として多くの中から水彩画・陶芸・パソコン・料理・ボランティア(5校区で青パト)・ジム通い・ゴルフなどを始めた。こんなに多くのことを継続的にやれば、とても認知症になることなどありえないのではなかろうか?
 陶芸・絵画に関心を持たれたのは両方とも定年退職後であるが、スタートしたのは水彩画は60歳から、陶芸は東京から大阪に帰った70歳からであった。

4.陶芸・水彩画との関わりと現在の活動

 松愛会陶芸部に入部されたきっかけは同期の友人からの勧めで、2011年(平成23年)70歳からである。
 自宅には電気窯、電動ロクロを設置し、松下電器の先輩で陶芸部の会員でもある岩田 和友氏を師匠と仰ぎ、陶芸部で5回/年の勉強会(2018年11月で通算126回)を通じて切磋琢磨して相互の力量UPを図っている。
 毎年6月に京阪守口市駅前の “ホテル・アゴーラ大阪守口” で、松愛会 水墨画部との合同展示会(2018年で29回)を開催し、見学者の意見などを参考にしながら相互啓発を図っている。

 松心会館にも会員皆様の力作を展示されている。(四角さんの作品:3D CAD(SketchUP)を駆使して作陶した白赤文八角花器)
 松愛会 絵画部(東京)には2003年(平成15年)入会し、現在も所属している。師匠は松下電器の同輩で “水彩クラブ「みずえ会」” の代表を務める林義弘氏で、主な活動場所は関東で離れているが年1回のスケッチ旅行で描く風景画や、自宅で描く人物画(題材:子供と美人)を松愛展(毎年10月・関東・2018年で43回)に出展している。

5.陶芸・水彩画の魅力

 “新しいものが好きでいつも人と違うことをしようと考えていて、それが見つかった時に嬉しさを感じる” と四角さんは言う。
 2013年6月に北パキスタンにある ”フンザ” に旅をされたが、子供から老人まで人々は穏やかで美しく、特に子供達の目がきれいでその ”美眼力” に接したとき、人生観が変わったと言う。
 短期ライフワークとして “子供達の似顔絵プレゼント500枚” を目標にし、それを3年間で達成したときは充実感と達成感があり、絵を描く腕前も上達したと感じた。お母さんには喜んでいただき、本人は描いていて楽しく、子供達の姿に涙することも数多くあったと言う。

 陶芸も水彩画もパソコンを手段として使うことを常に考えている。陶芸では今後とも3D CADを駆使し、また新しい挑戦では薄いワイングラスに挑戦してみたいとのこと。水彩画ではPhotoshopの使いこなしを常に考え、水彩画と陶芸とのコラボレーションを考えられている。(水彩画と陶芸とのコラボ作品制作過程はこちらをクリックしてください)
因みに1日の時間配分は、平均化すれば水彩画と陶芸が各15%、パソコン20%、主夫業20%ぐらいとのこと。数多い作品の中から、水彩画および水彩画と陶芸とのコラボ作品の一部を紹介する。

6.今後の目標

 これまでの人生で夢中になったことは、現役時代ではテクニクスターンテーブル・CD・DVDの開発、定年後では子供達と美人画を描いているとき、パソコンにのめり込んでいるとき(陶芸部HPの責任者でもあり、自分にとって挑戦的である)である。
 人生100年時代と言われる今日、五体満足で健康寿命を延ばすことが大切である。毎朝起床前に寝床で12分間の寝たまま整体法ストレッチ、ジムでのストレッチ・体幹トレーニング・筋肉トレーニング(3日に1回の75分コース)、ゴルフ、野菜多めの手料理・食事(3食)、定期健診も受診され殆どの項目は問題なく、健康保持に日夜努められている。

 とても喜寿とは思われないほどの年齢を感じさせない体形で、体力・気力・知力を維持されている秘訣は、”何事も継続は力なり” ではないかと気づかされた。
 予定時間を上回る取材となったが、今後の更なるご活躍を祈念しつつ四角邸を後にした。
 次代を繋ぐ若き後輩たちに贈る言葉として、『元気で・前向きで・創造的で・時にはアホであれ

読者の皆様へのお願いとして、『陶芸』および『水彩画』に関心のある方は、以下のホームページをご覧いただければ幸いです。

<取材:梅原・吉川・櫻田・徳田・中溝、HP作成:徳田>

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