第25回 夢中人紹介 吉田 和也さん

よしだ かずや

 

”水墨画・ゴルフ・写経などマルチ夢中人ライフを謳歌”

枚方市香里ヶ丘7丁目在住
2015年10月28日 取材

1.プロフィール

 これまでの夢中人は、一つの活動に熱中されているお姿を取材してきた。多趣味という方もおられたが、長期に亘り複数の趣味を深く追及されている方は多くはない。今回は「水墨画」「ゴルフ」「写経」に長じ、過去には「楽器演奏」にもかなり熱中されたという「マルチ夢中人ライフ」を謳歌されている吉田和也さんをご紹介する。

 吉田さんは大阪市出身で、1927年(昭和2年)生まれの88才。取材時年齢は、これまでの最高齢。この時代の方は戦時生活の中、学業途中での兵役志願要請を受けたり、空襲被災なども多く、これらの両方を体験された吉田さんも正に戦争被害者の一人。

 焼け出され田舎への疎開で進学も断念、松下電器への応募を決意、1946年(昭和21年)入社。ラジオのキャビネット部門へ配属され、技術部門を中心に21年間担当。家具調ステレオ「飛鳥・宴・潮」等のヒット商品を開発。1968年に電子楽器部へ事業責任者として就任、電子オルガン「テクニトーン」の開発・生産・海外輸出に12年間心血を注力。最後はオーディオ(事)で総務・OA部門を担当、1987年(昭和62年)に定年退職された。

 退職直後に守口プリンスホテル(現:ホテル・アゴーラ大阪守口)へ再就職され、営業開発・顧客管理等の仕事を7年半担当され、1994年 (平成6年)に退職された。

2.水墨画活動

 ホテル退職後、今後のライフプランを考える内、幼少から憧れていた絵画の中から(書道経験が役立つと考えられる)水墨画・墨彩画を選び「松愛会水墨画部」へ入部。さらに専門的に学びたいと考え「京阪カルチャー教室」や「NHK通信教室」にも入会、最後の文人画家とも言われている直原玉青画伯(故人)に約10年間師事。1998年に「日本南画院」(*1)へ入会、その後葛城龍枝先生主宰の「龍墨会」を通じ、2003年に「全国水墨画美術協会」(*2)へ入会、各種公募展へ出展開始し、現在まで継続されている。

*1.公益社団法人 日本南画院 (日本南画院HPより)

 日本最大の水墨画団体。会員数は約1,500名。前身の組織は 1896年(明治29年)に設立され、現在の社団法人は1959年(昭和34年)京都において松林桂月、矢野橋村、河野秋邨が中心となって結成された。

*2.全国水墨画美術協会(協会機関誌より)

 1989年に現会長である豊島宗天の提唱により設立。「創造的な水墨画を描ける個性あるプロフェッショナルを養成する」ことを目的としている。全日本水墨画秀作展(公募展)を東京・京都で開催し、現在に至る。

<松愛会・水墨画部での活動他>

<全国水墨画美術協会での活動他>

3.ゴルフ活動

 ゴルフの歴史は水墨画よりかなり古く、松下在職中の1967年(昭和42年)に先輩に薦められて開始。1969年には「きさいちCC」入会、退職後の1990年に松下OBメンバーによる「松市会」を立ち上げ、約10年に亘り会長として活躍し基盤確立に寄与された。現在まで毎月競技会を開催し、通算250回以上の最多出場を誇る。(松市会でのエージシュート達成記録は、ここをクリック

 その後1973年に「加茂CC」入会、「松下サウンド加茂会(MSK会)」に通算420回以上出場し継続中。1986年には「宇治田原CC」へも入会、年8回のペースで継続中。ゴルフ開始以来の総ラウンド回数は、2014年末時点で、1,891回(年間平均39.4回)に及ぶということである。プレイも楽しいが帰宅後の「アフターゴルフ」もとても楽しいということで、過去の記録も丹念に保存されている。

4.その他の夢中人活動と、想い出のスナップ

 トップ写真右端へ掲載した「写経活動」は、奈良県富雄の阿弥陀寺で、毎年5月に開催される写経会へ1989年(平成元年)以降27年間皆勤参加され、「般若心経」の写経を継続されている。過去の全作品も保管されている。

 現在は継続されてないが、若い時の約8年間は社内のハワイアンバンドや管弦楽団での「楽器演奏」にも熱中し、社内演芸大会や朝日放送へも出演されたということである。当時から音楽は大好きで、その後の電子楽器の仕事も、何等かの「縁結び」があったのかとも感じられている(写真掲載)。

 守口プリンスホテルの退職記念に、ホテルのプロカメラマンに撮影頂いたご夫婦の2ショットは、奥様も気に入られており、書斎中央に飾られている(写真掲載)。

 積極的に職域OB会や松愛会行事に参加されており、「ラジオ倶楽部」(ラジオOB会)はとても楽しみにされており、立ち上げ直後では長らく幹事役、現在は副代表を務めておられるとのことである(写真掲載)。  写真右端は、水墨画で愛用されている筆セットの一部である。

5.取材を終えて

 夢中の対象とされている趣味の魅力に関してお伺いした所、次の様に整理して語られました。

  「水墨画」は、濃淡・余白・かすれ・にじみなど水と墨の調和による芸術であり、加えて墨・筆・紙のみで存分に楽しめる世界。その真髄は「写実画」としてだけではなく、「心象画」として精神性の深い高さを持っている。

 「ゴルフ」は、(ルール・マナーの厳守・協調性・決断力が重要であることから)自己練成の道場でもあり、(日常生活の摂生・体力向上も重要であることから)健康の維持向上・ストレス解消に効果的である。「継続は力なり」は 万事の鉄則であり、自己練成の場にと、いつまでも若々しく真っ直ぐ前進を続ける力強い吉田さんのお姿が、印象的な取材となりました。今後のさらなる活動を祈念いたします。

<取材:梅原、吉川、中溝 HP作成:吉川 WP編集:中溝>

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

PAGE TOP