第20回 夢中人紹介 福間 昭助さん

”陶器の焼き上がりに胸含ませて”

枚方市山之上西町在住
2013年11月30日 取材

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1.取材訪問

 2013年年11月30日にHP委員会の夢中人取材班のメンバー5名で、陶芸夢中人福間昭助さんを取材するため、パナソニック人材センター東側の枚方市山之上西町の福間昭助さんのご自宅を訪問しました。ご自宅に入りますと、玄関脇には窯小屋が、玄関、和室、床の間には陶器の作品が所狭しと並べられ、家全体に陶器の香りがプンプンと漂い、今日の取材の期待が大いに膨らむのを感じました。

2. プロフィールと動機

 福間さんは、島根県ご出身で、1934年(昭和9年)1月21日お生まれの79才、1952年(昭和27年)に松下電器に入社され、本社資金部を最初に、事業場・営業所を歩かれ、最後は本社経理部に勤められて、1994年(平成6年)に定年退職をされました。島根の高校在学中にクラブ活動として、美術部に入り水彩画、油絵を学ばれました。

 松下電器に入社後も全国公募団体 国画会に出品入選し、24歳で絵の仲間であった奥様与志子様と結婚され、お二人で絵の道を歩かれましたが、奥様との力の差とか、昔の絵画では通用しないとの考えから、30歳ぐらいの時に、絵画を止めて、以前から興味のあった陶芸の道に転進することにされました。

3. 陶芸活動の初め

 定年後の趣味として本格的にやきもの作りを学ぶため、定年2年前の1992年に陶芸教室ゆう工房に、定年後は松愛会陶芸部に、更に枚方市御殿山美術センター陶芸グループにと、次々と陶芸関係のグループに入会され、自宅には電気ロクロを、自宅の窯小屋には無煙灯油窯をそれぞれ設置し、松下電器の先輩 冨平徳雄様のご指導を7年間に亘り受けられました。

 その間、1996年には唐津焼に興味を持ち、灯油窯で朝鮮唐津、まだら唐津の作品作りに熱中し、平成9年には自宅に小型電気窯を設置し、唐津焼のぐい呑み50個を作り高校同窓会に納入、お茶碗の陶芸をやるには、お茶を知らないと出来ないと思い、京都の武者小路千家の茶道教室に入会して今年で15年間、茶道を学んでおられます。

4.現在の陶芸活動

◇現在所属する陶芸の団体
(1) 松愛会陶芸部
 1994年に入会され、2ヶ月に1回、松心会館で陶芸勉強会に参加し、現在幹事を務めておられます。また毎年6月には松愛会水墨画部と合同展を開いておられます。
(2) 枚方工芸会
 1997年に入会され、現在は幹事を務められ、枚方工芸会会員による作品と市民公募による作品を併せて毎年10月に展覧会を開き、今年はサンプラザ生涯学習市民センターで第16回ひらかた工芸展を開かれました。このように枚方市の工芸文化の発展と、振興に寄与されておられます。
(3) 枚方南部生涯学習市民センター陶芸教室
 枚方市の要望により、ボランティアスタッフとして2004年に参加され、今年で9年目になられます。現在は、教室に設置されたユーカリ窯において、スタッフ20名で生徒数200名の指導を、毎月1回半年コースで行っておられます。
(4) 茶道 武者小路千家卜翠会
 利休居士以来、武者小路千家歴代の家元により守り伝えられてきた茶の湯を習得する目的の会「卜翠会」の茶道教室に入会、お茶碗の陶芸をやる上で必要なお茶を学んでおられ、現在副会長を務められておられます。

◇福間さんの作陶 茶碗が主で粉引、三島、伊羅保等を楽しんでおられます。

【粉引(こひき)】
褐色の素地の上に白化粧土を施し、その上に透明釉を掛けたものであり、主に酒器や茶碗で高い評価、名品が生まれている。

【三島(みしま)】
文様が伊豆国三島で版行された三嶋暦に似ていることから「三島」と言われ、 成型した半乾きの胎土へ、各種文様の押し判を押し、その上に白土で化粧掛けを施し、後にこれを拭き取り、あたかも象嵌様の感じをあらわしたものへ、さらに透明の釉薬をかけて焼成する。

【伊羅保(いらぼ)】
金気のある砂まじりの素地に釉薬をかけたもので、手ざわりがざらざらしている 。

5.陶芸の魅力

 陶器は焼いてみるまでどんな物ができるか分からなく、粘土、釉薬を選ぶことから始まり、粘土、釉薬によって結果は大きく変わる。苦労して選んだ粘土、釉薬でうまく焼けたときの喜びは大変なもので、その喜びに陶器の魅力を感じると仰っておられました。

6.今後の活動目標

 今まで通り、茶碗を主体とした陶芸が続けられることが目標であり、皆さんから賞賛される様な作品を作りたいとのことでした。

<取材:梅原、鬼頭、吉川、大熊、石川、倉橋 HP作成:鬼頭 WP編集:吉川>

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