原夫人著「身辺雑記」

（1996年11月発行）

　原様は兵庫県淡路島のご出身で、1927年（昭和2年）5月16日生まれの82歳になられます。1943年（昭和18年）に松下電器に入社され、モータの資材関係の仕事を担当されて、1987年（昭和62年）に定年退職されました。スポーツ関係では、現役時代からスキー、ゴルフ等をされていたそうですが、ウオーキングは定年退職後に、松愛会本部の近畿歩こう会、電池事業部の歩こう会に参加されたのが最初でした。定年退職7年後の1994年6月に、自然に親しみながら健康増進と互いの親睦を深めると言う目的から、松愛会各地区にも歩こう会を作ろうと言う機運が起こりました。

原夫人著「身辺雑記」における
枚方地区歩こう会記述部分

　枚方地区にも歩こう会が結成され、淀川を航行する江戸時代の商い舟「くらわんか舟」の名称を引用して、「くらわん会」と名付けられました。
　その初代会長に原様が就任され、以後8年間にわたり会長を務められました。「くらわん会」の第1回は、1994年7月6日に参加人員69名で「京街道枚方宿を歩く」でした。その時の状況が、奥様の原 真智子様著の「身辺雑記」に詳しく紹介されております。

くらわん会100回記念誌

　原様のウオーキング活動は「くらわん会」がその中心であり、原様のウオーキング活動についてお聞きしようとすると、先ず「くらわん会」の創成期における苦労話から熱っぽく語られました。
「くらわん会」の運営方法は今日ではその方法が確立しておりますが、創成期においては「くらわん会」を円滑に運営していくために、全くの手探り状態でのスタートであったということです。

　限られた参加費から、地図等の資料作成、傷害保険、名札、参加回数ごとに色の違うバッジ等の費用を如何に捻出するか、「くらわん会」当日の安全性、集合場所およびウオーキング途中の地域への配慮について、気を遣ったそうです。会員に毎回楽しく歩いて頂くために、現在登録会員約300名の会の運営方法には色々な工夫をされておられます。最大のポイントであるコース決定は、毎年9月に全役員で翌年の年間計画を立案し、注目すべきは月ごとにテーマを定めコースを決めていることで、例えば、4月は桜、5～6月は新緑、7月は七夕、8月は暑いので夕方の「たそがれウオーク」等とされています。また組織つくりにも工夫され、会長、副会長のもとに世話役が20名以上おられ、毎月の例会ごとに担当（リーダ、サブリーダ、マップ担当、HP担当）を決め、同好会としての優れた組織、運営をされています。