HPサイトに、他人の著作物を利用するときには、他人の著作権を侵害しないために、画像・文章などに認められる著作権の内容、「引用」の条件・ルール等の著作権法のルールに違反しないかをしっかりと確認することが大切です。
「著作権」とは、著作物が他人に無断で利用されないように、著作者を法的に守っている権利のことで、著作権のある画像や文章を無断で利用・転載すると、著作権侵害として違法になります。
ただし、例外的に
- そもそも著作物でない場合
- あらかじめ著作者から許可を得ているような場合
- 引用の場合(著作権法32条1項)
- 転載の場合(特定の条件下のみ許可)
その利用は違法にはならない。
「引用」のできる条件として、
- オリジナル部分と引用部分の主従関係が明確であること。たとえば引用部分の割合は全体の1割程度まで(明確性)
- 引用部分が他とはっきりと区別されていること。たとえば引用部分を“”(ダブルクォーテーション)や「」(カギかっこ)ではさむ等の引用部分が一目で分かるようにする(明瞭区別性)
- 引用をする必要性があること。記事などを書くうえで「他人の著作物を引用しなければ説明ができない」という状況でなければならない(必要性)
- 出典元の明記
- 改変しないこと
という5つをすべて満たすことが必要です。
他人の著作物を引用する場合の書き方(方法)・注意点
(1)オリジナル資料から直接引用する
引用するときには必ずオリジナルの資料(著作物)から引用する。すでに引用されたものをさらに引用することを「孫引き」といいますが、これは違法になるリスクが残るため、できるだけ避ける。引用したい情報がすでに引用されたものであった場合は、その原典を探して原文から引用する。
(2)引用部分の区別
引用部分を“”(ダブルクォーテーション)や「」(カギかっこ)ではさむ
文字そのものを斜体や太字にしたり色を変える
引用部分から改行して行頭を一段下げる
blockquote(ブロッククォート)タグ(HTMLタグ)を使う
(3)引用元を明示、リンクを貼る
引用する際は必ず「引用元(情報源、ソース)」を示さなければなりません。
文章を引用するときの例:〇〇〇〇より引用
画像を引用するときの例:参照:〇〇〇〇
引用する文章や画像、写真がWeb上のものの場合には、引用元の情報を示すだけでは不十分です。引用元の情報に加えて、そのコンテンツへ飛べるリンクも用意しておく必要がある。これによりどこから引用してきたのか明らかになり、引用元のコンテンツも確認することができる。
転載とは、他人の著作物の大部分を複製・コピーして利用する行為のことで、著作者に無断で行うことは許されませんが、著作者に使用の許可を得た場合と以下の3つについては著作者の許可なく転載することが許されます。
- 行政機関が公表した広報資料
- 新聞や雑誌に掲載された時事問題に関する論説
- 政治上の演説・裁判上の陳述
については無断転載が可能
この記事へのコメントはありません。