(QOL松愛)健康づくり情報 その2: 帯状疱疹について

 

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80歳までに約3人に1人が帯状疱疹(たいじょうほうしん)になるといわれています

帯状疱疹とは?  

日本人成人の90%以上は、帯状疱疹の原因となるウイルスが体内に潜んでいて、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になるといわれており、加齢やストレス などによって、免疫機能が低下することで発症します。
体の片側の一部にピリピリとした痛みと共に赤い発疹が現れることが多いです。
皮膚の症状が治った後も痛みが続くことがあり、顔面神経麻痺など、重い後遺症が残ることもあります。

今回は最初に当支部の会員さんお二人の帯状疱疹に罹った時の貴重な体験談から紹介させていただきます。

ー 帯状疱疹発症 体験談 ー

【 枚方南支部 4班 関谷 剛さん 67歳 】

『今と違い・・・』

最近は、帯状疱疹ワクチンのテレビCMがよく流れますが、帯状疱疹を発症したのは3年前の2021年5月、64歳でした。
帯状疱疹のテレビCMなどはありませんでした。日頃は再就職先にフルタイムで勤務しておりました。

『でも、私は帯状疱疹を・・・』

日頃は地域の自治会活動をしており、同僚の役員が「帯状疱疹」に罹患。複数回の入院を繰り返し、今も痛みがあるという苦労談を懇親会の都度聞くという帯状疱疹の耳年増でした。
また、水疱瘡にかかっていたら加齢で体力が落ちるとかかるともいわれました。
そのため水疱瘡はかかったので、自分も帯状疱疹予備軍とは理解していました。
(その後、正確には免疫力が加齢とともに低下するということも学びました)

『誤診・・・』

当時、左腕の脇の下から、胸にかけて発疹がでて痛みが走りました。
これは同僚役員から聞いた帯状疱疹かと思い、かかりつけの皮膚科に勤務を終えてかけつけました。
当時の我が家はかかりつけの皮膚科が私と家内で別れており、私は勤務先の枚方市駅、家内は香里園でした。
さっそく、診察を受けました。
ドクター「湿疹ですね。塗り薬をだしましょう」
私「ちょっと痛いのですが、帯状疱疹ではないでしょうか?」
ドクター「ないない・・・。単なる湿疹です」 ということで、塗り薬をもらって帰宅。

数日、塗り薬をつけましたが、いっこうによくなりません。週末に家内のかかりつけの香里園の皮膚科で受診。
ドクター「これは帯状疱疹やね!特効薬があるからすぐ飲んで!もっと、はよ来なアカンで!」
私「(小さくなって)はい・・・」

『その後・・・』

特効薬を7日間服用し、症状も改善。現在は、同僚役員のような痛みを伴う後遺症もなく過ごしています。

『気づき』

亀の甲より年の功!?
枚方市駅皮膚科医 30代、香里園皮膚科医 70代(大学病院皮膚科部長歴任)
医師は経験だけではないとは思いますが、転院しなかったらと思うとちょっと?ゾッとします。


【 枚方南支部 6班 平野 滋さん 79歳 】

『軽症段階で早期発見、早急の皮膚科受診が重要』

2024年4月15日、左腕の付け根から脇の下にかけて6個所小さな腫物が出来ていて、痛痒みが出ていました。
尋常ではなかったので、保険会社のドクターコールに電話相談しました。
その時の医師の診断で、帯状疱疹の可能性があるので、出来るだけ早く医師に診てもらうようにとのアドバイスを受けました。

翌16日はゴルフコンペが入っていたので、翌々日(4月17日)に近所のクリニックの外科を受診しました。
そこでは、私が診てもらおうと左腕を上に挙げると、先生はちらっと見るなり “ アッ、帯状疱疹です ”と言われた。
処方された薬は、抗ウィルス薬2種類と痛み止めの錠剤を1週間分。

この時は、処置も早かったので、一週間位で治るものとばかり思っていました。
しかし、服用開始して一週間後の段階でも痛みは続いていて、ここで抗ウィルス薬の投与は終了となりました。
抗ウィルス薬は一週間以上は使えない(効果がなくなる)ということでした。

その後4月24日、5月8日に非ステロイド性抗炎症剤(軟膏)、神経の興奮を鎮め痛みを和らげる錠剤を2週間分処方。
治療開始して5週間後に、後遺症の神経痛の痛みも治まりました。

『早期治療が重要』

私の場合は処置が早かったため、後遺症の痛み(神経痛)も比較的早く治まりましたが、
長い人は数か月~1年続く人もいるようで、中には一生、痛みが残ることもあるとの医者の話。

とにかく、発症したら直ぐに医者に掛かり、正しい治療をすることが大事!!

 


 

健康づくり情報の第2回目は『帯状疱疹』『免疫力』をテーマに掲載します。

( 出典WEBサイト:第一製薬工業株式会社・関係の専門サイト:第一薬品工業株式会社様からは会員の健康維持を目的することでの利用の許諾をいただいています

 

帯状疱疹の発症には、加齢が関係しており、日本人では、50代から帯状疱疹の発症率が高くなり、50代、60代、70代と発症率は増加し、約7割が50歳以上、80歳までに約3人に1人が帯状疱疹になると言われており、年々増加しています。

体の免疫力は、加齢、疲労、ストレスなど、誰にでもみられる、ごく日常的なことによって低下、健康なときは免疫力が強いため、水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスの活動は抑えられていますが、免疫力が低下した時に再び活動、増殖し、帯状疱疹になると考えられています。

多くの場合ピリピリするような痛みを伴う皮疹が出現し、帯状疱疹後神経痛という強い痛みが続く場合もあり、それだけでなく、帯状疱疹は心筋梗塞や脳卒中のリスクを増加させることも知られており、また治療が長引くケースや後遺症として痛みなどの症状が残るケースも確認されています。

一度、帯状疱疹になると、水痘・帯状疱疹ウイルスに対する免疫力があがるため、再発することはあまりないと言われています。ただし、高齢者や免疫力が著しく低下した方では再発する場合もあるので、注意が必要で、帯状疱疹にかかった人のうち数%は再発すると言われています。

以下に、帯状疱疹に関する情報や免疫力と健康の関係などをご紹介します。ご参考にしていただければ幸いです。

◆帯状疱疹の症状や原因・予防に関する情報は、下記の専門サイトをご参照いただきご参考にしてください。

BIKEN財団 一般財団法人 阪大微生物病研究会
50歳を過ぎたら気をつけたい 帯状疱疹のはなし | 帯状疱疹.jp (taijouhoushin.jp)

帯状疱疹の予防には、主に50歳以上の方を対象としたワクチンがあります。水ぼうそうにかかったことがある人は、すでに水痘(すいとう)・帯状疱疹ウイルスに対する免疫を獲得していますが、年齢とともに弱まってしまうため、改めてワクチン接種を行い、免疫を強化することで 帯状疱疹の発症や重症化を抑えることができるといわれています。
帯状疱疹の予防接種(ワクチン)について | 帯状疱疹.jp (taijouhoushin.jp)

【関係情報】帯状疱疹のワクチン接種費用を公費補助の定期接種へ

厚生労働省の専門家会議では、接種費用を公費で補助する定期接種化に向けた検討を進めてきましたが、国立感染症研究所のワクチンの分析結果が共有され、生ワクチンと不活化ワクチンのいずれについても有効性や安全性が確認され、費用対効果についても効果が期待できるとして、接種費用を公費で補助する「定期接種」に含める方針が決められ、今後、接種の対象年齢などについて議論したうえで、正式に決定されます。(2024年6月20日)

(1)帯状疱疹 免疫低下にご注意を

「帯状疱疹」は体の左右どちらか一方にピリピリと刺すような痛みと、帯状に赤い発疹が現われることから名付けられたウイルス性の疾患です。帯状疱疹は日本人の5人に1人が一生に一度は発症すると言われています。通常は、生涯に一度しか発症せず、免疫が低下している人を除くと、再発することはまれと言われています。

  • 発症の原因
    帯状疱疹の原因は水ぼうそうを起こすウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルス)です。
    このウイルスに初めて感染した時は水ぼうそうを発症します。治療や免疫の働きで症状は治癒しますが、この時すべてのウイルスが死滅するわけでなく、生き残ったウイルスの一部は感覚神経の根元の「神経節」に潜んでいます。
    神経節に潜んだこのウイルスが再び活性化し、感覚神経を伝わって皮膚に到達して増殖し、帯状疱疹を発症します。
    また、50才以降の中高年では様々な要因で免疫の働きが低下するために再度発症しやすくなります。
    さらに次のようなことをきっかけにして帯状疱疹を発症します。

  • 過労やストレス
  • 糖尿病があると免疫記憶細胞数が減少することがわかっており、帯状疱疹を発症しやすく、悪化する傾向があります。
  • アレルギー性疾患
  • 膠原病・関節リュウマチは病気そのものが原因でなく長期使用することが多いステロイド剤により、免疫の働きが低下することによります。
  • 妊婦
  • 抗がん剤の使用、放射線療法など
  • 一般的な症状
    発症の初期では虫刺されや接触性皮膚炎(かぶれ)などと見間違うこともあります。知覚神経(感覚神経)の走行に一致して帯状にやや盛り上がった斑点が現われ、軽度の発熱やリンパ節の腫れなどが現われることがあり、その後水疱が出ます。皮膚と神経の両方でウイルスが増殖して炎症が起こっているため、皮膚症状だけでなく強い痛みも生じます。重症化を防ぐためにも、出来るだけ早い段階に、適切な治療を受けることが大切です。
    なお、帯状疱疹はうつることはありませんが、水ぼうそうにかかっていない子供には水ぼうそうを発症させる可能性があります。
  • 帯状疱疹の治療
    増殖している水痘・帯状疱疹ウイルスに対処することと痛みを抑制することが中心になります。「抗ウイルス薬」を使ってウイルスの増殖を抑えます。効果は症状の緩和。
    点滴、内服により短期間で回復が期待できます。
    薬物療法だけで痛みが取れなければ「神経ブロック」などが行われます。

 

 

※日常生活での注意
  • 出来るだけ安静にすること。
  • 患部への刺激をさける。
    (サラシや包帯を巻いた後に、衣服を着るなど工夫する。)
  • 患部を冷やさないこと
    (患部が冷えるとウイルスの働きを助長してしまう。)
  • 入浴で体が温まり血液の循環がよくなると痛みがやわらぎます。他の病気で入浴の制限がなければ、入浴回数を増やしたり、温泉へ出かけるのもよいでしょう。
  • 水ぶくれは破らないようにすること
    (細菌感染を防ぐため)。
  • 小さい子供との接触を控えるようにすること。
  • 仕事や趣味に熱中したり、人と会話をするなど、痛み以外のことに気が向くようにしてみましょう。

 

(2)免疫力を強化して健康な毎日を!~免疫力と健康の関係~

季節の変わり目など、ちょっとした気温の変化でかぜをひいてしまったり、食中毒や口内炎なども免疫力が弱まるとかかりやすくなると言われています。「免疫力」という言葉、普段よく耳にしますが、何なのでしょうか?
今回の健康情報は、この「免疫力」に関する情報もお知らせいたします。

■ 免疫力とは?

免疫とは病原菌やウイルスなどの外敵の侵入から体を守ったり、 体内にできた害をもたらす細胞を除去する自己防衛機能のことです。免疫力は、病気から体を守る抵抗力と言えます。
外から侵入した細菌やウイルスや体内で発生したガン細胞などを常に監視し、撃退する免疫の働きは私たちの健康にとって無くてはならない存在です。
免疫は、「自然免疫」と「獲得免疫」の二つに大きく分けることができます。自然免疫はもともと体に備わっている力で、獲得免疫は一度出合った外敵を体が覚えることで獲得する力です。おたふくかぜに一度かかると二度とかからないのはこの獲得免疫のおかげです。

■ 免疫力が低いと?

免疫力が低いと、感染症にかかりやすくなったりするだけでなく、がんなどの病気を発症するリスクも増加します。病気だけでなく、免疫力の低下時は血行が悪化していることも多く、新陳代謝が低下して美容の面にも悪影響が現れることがあります。

■ 免疫力低下の原因と対策

免疫力は加齢や冷え、疲労、運動不足、喫煙、ストレス、過度の飲酒、睡眠不足など誰もが一つは抱えている問題が原因となります。中でも加齢は、誰もが避けられない原因です。加齢と共に免疫力が低下し、感染症の感染リスクが上がることが知られています。高齢者では、加齢以外の原因を遠ざけることが免疫力強化の基本になります。
中でも重要なのが食事です。バランスの取れた食事を心がけると共に、免疫力を上げるといわれる乳酸菌や細胞の原料になるタンパク質、免疫力を活性化するビタミンをしっかり摂りましょう。

<その他参考情報>

■ 健康長寿ネット 高齢者の病気「帯状疱疹」の症状や治療法などを解説

帯状疱疹(たいじょうほうしん) | 健康長寿ネット (tyojyu.or.jp)

構成:光藤 富雄

 

 

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