『ゴジラ-1.0(マイナスワン)』と局地戦闘機「震電」
定年後、映画鑑賞が趣味の一つになった小生ですが、昨年見た映画の中では何と言っても11月3日に生誕70周年を記念して上映になった【ゴジラー1.0(マイナスワン)】が最高であったと思います。
内容は、戦後焦土と化した日本に放射能汚染で巨大化したゴジラが突如現れ、大都市を破壊していく正に無(ゼロ)から負(マイナス)に、戦後残された人々が生きて坑う事ができるか・・・これ以上はネタバレになりますので省略しますが、見終わった印象は、1954年以降数々のゴジラ映画が世界で制作されましたが、今回のものが最高の出来映えでした。
日本国内はもちろん、米国、英国、フランスその他多くの国々で12月以降順次公開され、どの国においても興行収入は最高で、昨年末100億円超えとも言われています。又、1月12日よりモノクロ版の「ゴジラ-1.0/C」が公開されます。
特にアメリカでは、最近のハリウッド映画が不作の中で、この傑作日本映画が、ただの怪獣映画でなく、時にはしっかりと涙をも誘う人生ドラマが描かれている点と、極めて高度なVFX(visual effects)技術に驚かれているようです。ハリウッド映画の10分の1程度の制作費で作られていることもあり、米国のいろんなメディアや評論家も100点に近い最高の評価をされています。
最近Youtubeでは、この映画に関連した動画であふれています。特にゴジラを退治する「海神(わだつみ)作戦」と局地戦闘機「震電」の関連が多いようです。
海神作戦とは、戦後軍隊を持たされない日本が、民間の有志でゴジラに立ち向かうと言うもので、フロンの泡でゴジラを包み浮力を奪って一気に沈め(アルキメデスの原理)、その後一気に引き上げ、その圧力の急激な変化で退治する作戦でした。しかし成功せず、その後登場するのが1945年にアメリカ軍の「Bー29」を撃退するために開発された、局地戦闘機「震電」で、見事ゴジラの口に特攻を決行して壊滅させました。尚、ラストシーンではゴジラ細胞が再生している様子や、ヒロインの首にゴジラ細胞が浮き出ているなど、次作の予感もありました。
この中で、特に震電について調べてみると、「B-29」の高度と速度に対抗するため、速度740Km/hを達成するため後部にプロペラを配置するなど、奇抜なデザインで1945年に試作機が完成しました。しかし、終戦で実機は生産されませんでした。
このデザインと機能性に魅了され、いつもの悪い癖が出て、プラモデルを手に入れることにしました。昨年末に(株)ハセガワで再生産されることを知り、早速アマゾンで購入。組み立てる過程では細かい部品が見えない(老眼?)など困難もありましたが、なんとか一部省略しながらも完成させました。スプレーを使わず、すべて筆で塗ったため、かえって古い感じが出て、実践には間に合わなかった幻の戦闘機「震電」の魅力を共有できた様な気がしました。現在実寸大の模型が、福岡県大刀洗平和記念館に展示されているようです。
(*A のアニメーションはここからご覧頂けます。)
この映画は、映像の魅力だけでなく、観る者に多くのメッセージを投げかけます。ただの娯楽映画ではなく、核の恐ろしさや平和慣れ日本への警鐘など、社会批評の一面も持ち合わせていると思いました。
写真はクリックで拡大できます。
*1:ゴジラのイラストはcopilot image creatorで作成し、背景写真と合成したものです。
*2:wikipedia から写真を引用しました。
*3:@niftyニュースより引用
以上
2024年1月 HP作成:坂本 徳行
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