京都花巡り

2023年6月27日
7班 寺村 雄司

  6月は梅雨の季節ですが、その梅雨空を彩る花の便りがあるのも楽しみでもあります。今回は 京都での少し珍しい花を紹介します。

沙羅(さら) 東林院(妙心寺の塔頭)

 平家物語に「祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、沙羅双樹の花の色、盛者必衰の理(ことわり)をあらはす」との記述がありますが、その沙羅双樹の寺と言われるのが ここ東林院です。

写真はクリックで拡大できます。

 沙羅の花は夏ツバキとも言われ、朝に咲き夕には散りゆく「一日花」で無常(人の世の常ならぬこと)を象徴しています。お庭には前日の夕方に散った花がそのまま庭に置かれたままで、庭全体でその無常観が表現されています。

 お寺のパンフレットでは、次のように解説されています。『お釈迦さまは「今日なすべきことを明日に延ばさず、確かにしていくことがよき一日を生きる道である」とお教えになっています。沙羅の花は一日だけの生命を悲しんでいるのではなく、与えられた一日だけの生命を精一杯咲きつくしています。 (中略) この仏縁深き花のもとで、静かに座って自分を見つめ、「生きる」ことについて考えてみてください。』 <東林院パンフレットから引用>

 毎年この時期に「沙羅の花を愛でる会」として期間限定で公開されており、これまでも複数回訪問しておりますが、晴天の日よりも今年も訪問したように、雨上がりの方が無常観をより深く感じることができます。拝観料は1600円とやや高い設定ですが、沙羅の花をイメージした和菓子と抹茶とをいただくことができます。また、1時間に1回程度、実施される住職の法話も味わい深いものがあり、沙羅の花のある庭を眺めながら、耳を傾けるのもいいものです。ぜひとも 一度訪れることをオススメいたします。 

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HP作成:石田

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