空の青と、海のあを

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 上の短歌は、若山牧水の代表作の一つですです。何故、牧水は空の「青」、海の「あを」と詠んだのでしょう、同じ青なのに。

 2018年度の春のリクレーションで、日本三景天橋立と伊根の舟屋へ行きました。その時見た海と空の青さ、白いカモメの姿は今でも鮮明に思い出します。ここを参照してください。

 光源は、太陽からくるほぼ連続したスペクトルの電磁波で、無限数の色を包含しています。空の色は散乱による淡い「青」で、海は反射、屈折、偏光、散乱などのために、近景のエメラルドグリーンから遠景の群青まで様々に変化する「あを」です。

 白は全ての色を包含するが、何色でもありません。どんな色にも染まらない白鳥を、「かなしからずや」と詠嘆し、漂う姿に自分を重ねたのではないでしょうか。確かに、若山牧水は、旅を愛した歌人だと思いました。好きな一首です。

2021/8/1 HP作成:石田 

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