星田妙見宮「星の降臨」とテクタイト

★816年の星田妙見宮の「星の降臨」伝説とテクタイト★

白旗池から交野山に抜ける崖で拾ったガラス片

白旗池から交野山に抜ける崖で拾ったガラス片

 数年前、国見山から交野山へのルートを散策していたところ、途中の白旗池から交野山に抜ける崖で、左の写真のようなガラス片らしきものを拾いました。昔、交野山近辺で山火事などがあり、その時に焼け溶けたガラス片かと考えました。
詳しく見ると、表面のディンプル模様や内部に細かい気泡・不純物が見えます。天然ガラスではないかと考え、ネットで調べた結果、日本での報告はありませんが、隕石が衝突した際に作られる、テクタイトという鉱物に似ていることがわかりました。
さらにネットで調べると、交野市にある星田妙見宮の「星の降臨」伝説が見つかりました。境内にある説明書きによると、「我が国の隕石落下記録上、二番目に古いとされる弘仁7年(816)星の降臨によって・・・」とあります。また、別の説明書きには、「弘法大師が獅子窟寺で修法された折、当霊山に七曜の星が降臨し・・・」という話も書かれています。
上記伝記とテクタイトを結び付け、空想ストーリーを作ってみました。隕石が無限遠方から自由落下したと考えると、秒速11.2kmという猛スピードになるそうです。まず交野山山麓付近に激突し、衝撃でテクタイトが作られ、その後、獅子窟寺上空をかすめたとき弘法大師が目撃、最終的に星田妙見宮あたりに落下しました。隕石の第一衝突地点から最終落下地点までは、妙見宮から見てほぼ北東方向、仰角2.3度という浅い軌道で、約0.4秒間飛翔しました。テクタイトが本物なら、大きな隕石が本当に落下したと考えてもいいかもしれません。当時の交野近辺の人々には、大きな事件だったのでしょう。

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2018/04/20 HP作成:石田

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