日本の城・国宝犬山城

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                 は じ め に
日本の城シリ-ズ現存天守第5弾は“戦国時代の寵児”織田信長・豊臣秀吉・徳川家康
生誕の地「尾張」で交易・政治・経済の要衝として栄え、尾張と美濃の国境ゆえ国盗り
の要所となり羽柴秀吉と織田信雄・徳川家康が戦った“小牧・長久手の戦い”の舞台にも
なった犬山城を取り上げました。木曽川南岸の断崖上に建つ犬山城天守は天守台を含め
約24メ-トルと高くはありませんが、凛とした気品ある佇まいは戦国乱世を耐え抜い
堅ろうな城姿を醸しています。
由緒ある犬山城の歴史・特徴・話題(トピックス)なりをまとめました。
                  歴     史
犬山城の歴史を紐解くと室町時代の文明元年(1469年)岩倉織田氏当主織田敏広の
実弟織田広近がこの地に“砦”を築いたのが始まりとされる。
その後天文6年(1537年)織田信長の叔父織田信康が居城の木ノ下城を廃し
現在地
に城郭(乾山砦)を造営、現存する天守の二階部分までがこの頃築かれた。
天文13年(1549年)織田信康が斉藤道三との戦い(加納口の戦い)で戦死、織田
信康の戦死により以後目まぐるしく城主が変遷した。
犬山城天守は城主変遷と共に改修を重ね、元和3年(1617年)城主となった尾張藩
付家老成瀬正成が天守に唐破風出窓を増築し、現在のような形が整った。その後明治の
時代に到るまで成瀬家9代の居城となった。
明治4年(1871年)“廃藩置県”が断行
され、これにより全国の城郭の多くが廃城・破却処分となった。犬山城も例外ではなく
天守を除き櫓・城門など城郭建造物の殆どが取り壊された。昭和36年~同40年
(1961年~1965年)
にかけて犬山城天守の解体修理が行われた。
                  特     徴
❶犬山城は本丸・杉の丸・樅の丸・桐の丸・松の丸が南へ階段状に連なり城郭
城下町一体となった総構え縄張りレイアウト)である。
❷天守は三重四階望楼型、一階と二階はが外から見えない大壁造り、最上階
柱や梁をそのまま見せる真壁造りとなっている。
❸犬山城は背後に木曽川を臨み、川から城までが断崖となっているため背面からの
攻撃は極めて困難!
典型的後堅固の城(うしろけんごのしろ)である。
❹一階は書院造り上段の間、戦を想定した武者走(通路)を備えている。二階の
武具の間には武具棚が設けられ、ここにも武者走が存在する。三階は南北に
弓なり
唐破風(からはふ)東西に三角形入母屋破風(いりもやはふ)を設けている。
❺犬山城最大の魅力は、天守最上階壁面の外側をめぐる廻縁(まわりえん)を一周
できること!実際
廻縁歩けるのは現存天守では犬山城高知城だけである。
❻天守最上階には華頭窓と呼ばれる“窓”が取付られているが、犬山城の華頭窓は
開閉することができず木枠のみの“飾り”、格式を重んじ設けられたと考えられる。
❼戦で敵兵が天守入口に攻め入った折、側面から攻撃を加える城郭建造物して
付櫓が造られた。付櫓を有する天守構成複合式と分類され、犬山城以外の現存
天守
では備中松山城彦根城松江城が複合式である。
                話題(トピックス)
❶犬山城姫路城松本城彦根城・松江城と共に“国宝”に指定されている。
❷平成22年(2006年)“日本100名城”に選定された。
❸犬山城は”現存天守12城”最古の天守を有する城である。
❹唐破風の屋根の上には亀の甲羅に桃が乗った魔除けの瓦が存在する。
❺犬山城は平成20年(2004年)3月まで日本で唯一個人所有の城であった。
❻犬山城にも石落としある、特徴は下部にいくほど広がる形状で袴腰型と呼ぶ。
❼犬山城天守東側に大杉様と呼ばれる“御神木”が櫓に囲まれ鎮座している。
樹齢約650年天守と同じかそれ以上の高さを誇り,城を守る“御神木”だった
が度重なる天変地異のため枯れ、今は幹に”しめ縄”を施し祀っている。

❽城郭への造詣が深く、日本の城郭で「犬山城が最も好きな城」であると公言
ロンドンブ-ツ1号2号の田村淳さんが平成22年(2006年)に
犬山市の
犬山観光特使”に任命された。

                城 郭・城下町描写

 これまで日本の城郭・城址200基以上行脚しましたが、小ぶりながら独特の意匠に
溢れ情緒的雰囲気を醸す“犬山城”は好きな城の一つです。
近年歴史(お城)ブ-ムに乗じTⅤでは城郭・城址を扱った番組(特にNHK)が増え
ており、その影響か定かではありませんが犬山城を訪れる若い世代とりわけ女性が目
に付きます。女性が多い訳は犬山城拝観後、城下町散策が目的?また、多くの外国人
が来城するようになりました。城郭撮影では初の試み木曽川北岸に陣取り”日の出
をキャッチ!眼前の犬山城”シルエット”に魅了されました。
平日でも賑わいを見せる”犬山城下町”ですが、早朝のため観光客の姿は無く”静寂
に包まれていました。
国宝の城がいつでも観れる恵まれた環境に感謝!これからも
折に触れ犬山城
訪れたいと思います。

             投 稿  吉 村 竹 信
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コメント

    • 水野雄次
    • 2023年 10月 12日

     こんにちは、早々と犬山城を訪問され、アップ頂き会員の皆さんに細々とご報告頂き、感謝いたします。早朝から?人と共に訪れ、各務原市鵜沼方面からも様々な角度方角から、且つ城の内面からも解かりやすくコメント頂き感服しました。「犬山城と城下町」のパンフレットができる完成度になっていますね!!
    これからも楽しみにしています。健康管理に気を付けて元気に活動していきましょう。お疲れ様でした。

      • 吉村竹信
      • 2023年 10月 12日

      水野さん早々のコメント有難うございます(._.),
      木曽川北岸(各務原市鵜沼)に陣取り「日の出」を撮った後遊歩道を西進!犬山頭首工(ライン大橋)
      を渡り、静寂の世界「城下町」で撮影、その後「犬山城」入場事前チェックしたポイント(天守周辺、天守内供)
      を様々なアングルで撮りました!気が付けば10km以上歩きました(笑)

      次回「桜の季節」に訪れたいですね(^^)/ ※健康管理が大切である事痛感しています。

    • 鈴木 孝司
    • 2023年 10月 16日

    何回となく、事前に「犬山城」にいかれたと思います、朝・昼・夕方と犬山城のシルエット・いろいろな角度からの眺望でのベストアングル。素晴らしいです、
    プロカメラマンですよ。水野さんが言われてますが、「犬山城と城下町のパンフレット」ができますね。たいへんおつかれさまでした。

      • 吉村竹信
      • 2023年 10月 17日

      鈴木さんコメント有難うございます(._.)
      犬山城は私にとって好きな城の一つで、これまで何度も足を運んでいます。
      今回は歴史・特徴・話題(トピックス)でポイントとなる箇所を事前チェック!
      撮影当日重点的にポイント箇所を撮りました。プロカメラマン?とんでもないただの写真好きのド素人ですよ(笑)
      今後も日本の城シリーズ、四季の風景アップしたいと思います!ヨロシク(^_-)-☆

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